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黒龍の少女  作者: 羽つき蜥蜴
一章 優しき出会いと別れ
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三話 情報収集


私は抱っこされながら色々な事を考える。

私が、これから生きていくためにはどうするか?

でも、何も判らないから、聞いてみることにした。もちろん自分自身に。


『ねえ何故あなたは私の中にいるの?』

《私自身は、貴女の左目の龍眼と言う能力と、貴女の父君の加護によって、私は存在しています。》

『ん?お父さん?つまりは黒龍?』

《そうですね。人々は畏敬の念を込め、父は暴龍と呼ばれていましたよ》

『へえー。お母さんの情報は何かある?』

《いえ‥‥‥一切ないですね。何故でしょうか?申し訳ございません》

『ううん、謝らないで。わからないなら仕方ないよ。私も思い出せないから。それじゃあ龍眼てなに?』

《そうですね‥‥‥あらゆるものを見ることが出来る目です。能力とか》

『便利だね』


そんなことを心の中で話していると、トライさんが話しかけてきた。


「寝ちゃったかい?」

「あっ。ご、ごめんなさい」


そう、言って目を開けると、トライさんが謝って来た。


「いやいや、良いよごめん。起こした?寝てて良いよ?森の中は不安だろうから」

「そうだなあ。村まではこの速度だと半刻はかかるだろうしな」


どうやら、私を抱えているから、時間が掛かるらしい。なので謝る。


「ごめんなさい」

「あん?嬢ちゃんが謝ることじゃあねえよ。お子様は寝とくといい」

「ま、まあ口は悪いがそう言うことだからさ?気にしないで」


気にしていないらしい。とても申し訳なくもあり、ありがたい。なので、お言葉に甘えさせてもらう。

一応お礼を言いながら。


「ありがとう」


そう言って私は目を瞑る。トライさんとアルバスさんは、とっても優しい人なんだなって思う。

単純に、トライさんは親切な人だ。アルバスさんは刺々しくて、言葉は荒いが根は優しい。


私を保護してくれたのが、この人たちで良かったと思う。確か、人の中にも悪い人がいるらしいからね。


さて?それでは、さっきの話の続きを、お願いしようかな?


『黒龍は私以外には存在する?それか、別種の龍は他にいるの?』

《申し上げ難いのですが、貴女以外に龍はもう存在しません。しかし、その下位種族の竜なら存在します。それもかなりの数が》

『そっかお父さんは。もう、いないんだね』

《申し訳ございません》

『ううん。良いんだよ?あなたは、私の質問に答えただけ。気を遣ってくれてありがとう』


私は自分自身に、お礼を言ってから考える。龍眼と言う能力は、私自身の能力も、見ることが出来るのだろうか?

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