三十四話 情報交換②
ここ数話は割と重要な内容を込めてます。
段々と情報も多くなって来ましたし、どこかでクロ目線の年表でも書き出しましょうかね?
まあいつも通り、気が向いたらですが。
少女は次なる質問を考えている。すると
《迷うならばこの人達の街の情報とかはどうでしょうか?》
『わかった』
「あなたたちはどこから来たの?街の名前とか情報とか」
「あー俺たちはあっちの方にあるニーベルって言う国境都市から来たんだ」
そう言ってこの前地平線に発見した街の方を指す。恐らくそれがニーベルなのだろう
「まあ国境都市と言う名の通りアルティア帝国との境目にある要衝さ」
「この山降りたらなんとか見える街?」
「そうだな。答えはこれで良いかい?」
「いいよ」
「なら次は、と思ったけど特に無いな。他に質問があれば聞こうかな?」
「え?いいの?」
「まあ失礼な態度を取ってしまったし、質問も答えてくれたからね」
「えっとなら」
他に何かあったかな?気になる事や知りたい事か、改まって考えると出てこないよね
《それでしたら何か分からない事とか聞いてみてはどうですか》
『龍の事とか聞いても大丈夫かな?』
《恐らく問題ないですが大した情報は手に入らないかもしれませんよ》
『まあせっかくだし』
「数年前の黒龍の戦争について聞きたいんだけど」
「あー、あれか。わかった長くなるが説明してやるよ。嬢ちゃんの生まれる前だろうしな」
こうして語り出した。
ことの発端は10数年前に女神擁するテメリア王国がアルティア帝国に宣戦を布告する。女神の加護と士気の高さによりテメリア王国が優勢となる。
これがまず第一回龍神戦争だと言う。
それから一時停戦を結ぶが停戦期間が過ぎるとまた戦争は再開する。これが第二回。
テメリア王国優勢かと思われたが、ここでアルティア帝国側に黒龍が参戦したことにより形勢逆転したらしい。
国境線を戻してからは半年ほど戦争が無かったが、互いが一騎討ちで決める事を選択して、第三回龍神戦争が勃発する。
ただし第三回は龍対神の直接対決で行われた。結果は黒龍が勝利して終戦した。
それから約1年後に単独で黒龍がテメリア王都に攻め込み国を滅ぼしているとのことらしい。その時女神様は死亡したと言う記録が残っている。
「まあ簡単に説明したが、その後テメリア王国は各国に分割され五年前に滅んでるよ」
「女神様の容姿とかはわかる?」
「うーん、直接見たことはないから申し訳ないが銀髪碧眼だったと言われてるね」
「じゃあ黒龍の情報」
「まあ説明不要だよ龍だもの。まあ見たことはないけどね。ただ遺体が見つかってないから生きているらしいよ?」
それを聞いて考え始める
『ん?どう言うこと。死んでない?アイちゃん?死んでるって言ってたよね?』
《はい確かにそう答えました。そしてやはり間違いなく亡くなってます。私たち、いえ私を守るため》
『ん?なんで言い換えたの?』
《クロは勘が鋭いですね。》そう言ってポツリポツリと話し始める
《消えかけていた私の魂を守るため父は力を使い亡くなったのです。その後貴女が来てくれたから私は今も生きていられるのですよ》
『てことは本当の黒龍はアイちゃんだって言うこと?』
《はい。かなり前に記憶を取り戻していました。ですがもう私は黒龍ではなく1つの魂の"アイ"ですから。貴女は黒龍の力を使えるでしょう?だから貴女が間違いなく黒龍です》
『奪っちゃったんだね』
《それは違います。私は死にかけていました。でも貴女に命を救われ生きています。恨む事などあり得ませんよ》
それを聞いて安心する。なんだか唐突にアイちゃんが何者なのかを知る事が出来たが、より感謝を抱く事になるのであった。
そして誰にも聞こえない声で
「私も貴女に救われたんだよ」
そう感謝を告げる
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