二十六話 ぐうたら少女
かれこれ2日が経って簡素な小屋を作り上げた少女は特にやるべき事を見出せずぐうたらしていた。すると
《クロ?今日は何をしますか?》
『えー?昨日まで働いたんだし今日は休もうよ』
《そんなこと言って修行や勉強はどうしたのです?》
『あんまり働き過ぎもよくないと思うの。アイちゃんもそう思わない?』
《思いませんよ?そもそも貴女は大人の人間にすら勝てませんからね》
『まあまあ私は女の子だし』
《太古の龍族のですけどね》
『大体何したらいいかわかんないし』
《それを考えるのも勉強です》
『むう』
《貴女のためですよ》
そう言われて少しやる気が出てきてしまった
『わかったよ』
《とは言え経過が分からなければやる気も出ませんから今の状態を龍眼で見てから練習してみると良いかと思います》
『じゃあ龍眼』
そう言ってステータスが頭の中に流れ込む
体力 300 /300
筋力 228
敏捷 57
防御 13
魔力 1035 /1040
耐魔 33
魔法‥‥魔導認識操作 肉体強化
状態‥‥封印 対認識
特殊能力‥黒龍の眼 龍化/人化 龍鱗
不可視の歪衣
よく見たら項目が増えているのでいつも通り調べた結果が
肉体強化‥‥体の一部に魔力を流し込み攻撃や防御能力また速度などを瞬間的に増幅する特殊魔法
不可視の歪衣‥‥目に見えない魔力の膜で自身を覆うことで対認識の状態を己に付与する能力
空間操作によって大気中から魔力を使い維持するため、自身の魔力は消費せず空気中の魔力が微量であっても発動する。
『色々増えてるね』
《まあ一応真新しいのは肉体強化ですね。グリズリーの攻撃をガードした時に咄嗟に発動したやつです》
『だから無傷だったの』
《基本貴女の体力は少ないですから無防備で被弾したら死んでたかもしれませんよ》
『私って弱いんだね』
《‥‥‥そうですね魔力や龍化で補えなくもないですが、単純に鍛えた方が良いのは事実ですね》
『まあ明日から本気出すよ』
《それは恐らく駄目なやつですよね?》
こう言って結局今日は一日ずっと小屋に篭りぐうたら過ごすのであった