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黒龍の少女  作者: 羽つき蜥蜴
一章 優しき出会いと別れ
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十話 狩りの準備

朝ごはんを終えて、トライさんと一緒に広場へと向かう。そこには、大きな倉庫がいくつかある。

そして、その中の1つへと入ると、複数の武器があり、弓矢と剣やナイフを持ってから、また広場へと戻る。


「じゃあ、まずは弓矢が使えると早いんだけど、試してごらん?使い方はわかるかい?」

「えっと、矢を持って引けばいいんですよね?」

「そうだね。一応1番弱いやつを持ってきたけど、もし駄目なら別の武器を練習しよう」

「はい。わかりました」


そう言って引き絞ろうとするも、力が足りないのか弦が引けない。


「あれ?全然駄目かも」

「難しそうだね。武器は特に持ち手を選ぶから、どうしても得手不得手があるんだよ」

「えっと?それは、どう言う意味ですか?」

《貴女に扱える武器はあまり無いみたいです。ただ唯一ナイフだけは、人の力を超えて使えます。なんと爪を振り回すが如くらしいです》

「なんていうか、才能みたいなのがあるのさ。俺も弓より剣の方が得意だし、才能がないと、その道具を練習しても全く使えない場合が稀にあるらしい。一応練習すればそれなりに使えるはずだけど、全くとは珍しいね」

「そうですか」

「ま、まあまだ落ち込むのは早いよ。ほら、あの中で色々試してみてごらん」


そう言われてナイフを取る。

すると私は、持った瞬間に理解してしまった。目を瞑っても変幻自在、それこそ自分の体の一部の様に扱えてしまう。

これは、本当に初めて持った武器なのか、疑問に思うほどの扱い易さである。

なので、振り回したり投げたりと無意識に遊んでいると


「驚いた初めてでそんなに扱えるとは、だったら投げナイフとして使えれば、なにも問題なさそうだね」


そう聞いて、遠くに藁束で出来た的に向かってナイフを投げると、一直線に進み突き刺さる。

それをみて確信した。


「これなら使えるかも」


私はそう言って、自慢げに微笑む。


「使えるというかなんというか」


すると、そんな言葉を言いながら、トライさんは微妙な表情で笑っていた。

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