第13話 異能発現
執筆ペースが落ちていってる……
できる限り頑張ってみますが、毎日投稿が切れたら書き終えてないと思ってください……
「そうだ、攻撃が当たるそのタイミングで身体を捻れば……っともう順番来たみたいだぞ」
「なに? 順番だと? いい所で邪魔するとはいい度胸じゃないか」
こいつ誰に喧嘩売ってるの?
「またあとで教えてやるから早く発現してこい」
「約束だぞ? すぐに終わらせる」
白衣の女性の元へ進む。
「お、生意気くんだね〜君は強い異能になりそうだね〜」
「余談はいい。早くしろ」
「かしこまり〜」
白衣の女性はガウェインの頭に手を乗せて目を瞑るり、なにか呪文のようなものを唱えた後2人の体が光る。
「……終わったよ〜、強く意識したらどんな異能かわかると思うんだけど」
グッと目を閉じ集中する。
「これが俺の……なるほど、感謝する」
それだけ告げてスタスタとその場を去る。
「早くしろ、次は貴様だ」
「意外と早いんだな」
白衣の女性の前に立つ。
「次は君か、君はどうかな〜?」
頭に手を乗せ目を瞑る。つられてこちらも目を瞑り、また同じような呪文を唱えると2人の体が光る。
ひとつ違和感をあげるとするならば、ガウェインの時とは違い目の前が真っ白に光ったことだけ。
「おーい、凪くん?」
「……ん?」
別の女性の声がしたのでゆっくり目を開けてみる。
「おー! やっと会えたねー!」
誰この変な格好の人、てかここ……待てよ、この人誰かに似てるな……
「……あー……ネオンか」
「ピンポンピンポン大正解! やっぱりニヨルが選んだ人間は違うね!」
「はぁ、で、なんで俺ここいるの?」
「反応薄っ!! ちょっとは私の努力もわかって欲しいな! 君の髪が白くなった時に写真などの記録はもちろん、全世界の認識を『ナギ・ロードは元から白髪だった』って変えるのほんっっっっっっっとうに大変だったんだからね!」
なるほどね、疑問に思ってたけど母さんとか気にしなかったのは一応はこいつのおかげなのか。
「おつかれ。で、それだけを言いに来たのか?」
「これまた反応薄っ! ま、いいけど、実は凪くんの異能が決まったから本人に聞いてみてこれでいいのかって確認しにきたの」
「そんなことが出来るんだな。ちなみにどんな異能なんだ?」
「【愚者】対象の異能を使用出来る。って異能なんだけど、どう?」
「対象の異能を……いいじゃん、面白そうだしそれで大丈夫」
「わかった、じゃあそっちに戻すね」
「あ、そういえば何をしたら世界って救われ──」
言いきる前にまた目の前が白い光に包まれる。
「っ……」
くそ、聞く前に飛ばされてしまった、まぁ気長にやってくか。
「終わったよ〜」
意識を奥底へ向け、【愚者】の異能が発現されてることを確認する。
「はい、大丈夫です」
「おっー、これで全員だね。ほら早く会場戻れよ」
そう言われ俺たちは会場へと戻る。
§ 第13話 異能発現 §
「試験官終わりました」
研究所から戻り試験官に異能を発現したことを知らせる。
「ご苦労、歩きながらで悪いがこれより実技試験の説明を行う──」
ざっと要約するとはこんな感じだ。
・異能あり、武器あり、但し学園が用意したものに限る。
・試験官か受験生の戦闘不能、又は降参により試験終了。
大雑把にしすぎたけどつまりは試験官との1体1で勝てってことだね。
説明を受け会場である闘技場まで案内されると剣がぶつかり合う音が鳴り響く。
「おぉ、すごいな」
闘技場の広さは十分だし観客席から見てもすごい迫力だな。
「ぐあぁ!」
ちょうど試合が終わったらしい、負けちゃったか。武器は……なるほど、木刀とかの安全な武器ではなく普通に鉄で出来ているのか。
「お、次はユムか。でもこれ試合にならないでしょ」
「なぜだ?」
なんでってそりゃ……
「見りゃわかるよ」
◇
「ユム・クルーグです。よろしくお願いしまーす」
「うむ、武器はどうする」
ユムの目の前には様々な武器が入った箱がある、片手剣、大太刀、両手剣、斧や槍、弓と種類豊富だ。
「全部で」
「ん? 済まない聞き間違えだと思うが全部と言ったのか?」
「うす」
「そ、そうか……じゃあ始めるぞ」
何を言ってるんだという表情のまま試験官が腰につけた剣を取り、構える。
「異能解放」
次の瞬間、箱に入っていた武器が宙に舞う。片手剣、大太刀、両手剣、斧や槍は自在に舞い余った両手で弓を構える。
「んじゃ、やりますか」
こんな光景を見せられたらどんな反応をするのか。
「……ははっ降参だ。合格でいい」
当然こうなる。
「どうも」
そう言い残し笑顔で闘技場から出る。
◇
「ね?」
「悔しいがすごいと思わざるを得ないな……あいつの異能はなんなのだ」
「【鉄ノ処女】。鉄を自在に操るんだって、そんな異能持ってたら勝負になるわけが無い」
「なるほどな……む、次は俺だな」
「行ってらっしゃい」
「貴様はそこで俺の勇姿を見ておけ」
「はーい」
堂々とした姿で観戦席から去り闘技場へ向かう。
「おっ、ナギじゃん」
入れ替わった様にユムが出入口から出てくる。
「見てたよ、凄かった」
「まぁそういう異能だしね」
「やっぱり天才っているんだな」
「やめてくれよ、無異能でバケモノだったお前が異能を発現した今がどうなってるかなんて想像したくもない」
「持ち上げすぎだ。それより見ろ、始まるぞ」
闘技場に目を移すとユムとは違う試験官とガウェインが対峙していた。
◇
「ガウェイン・ラウンドだ、よろしく頼む」
「うむ、武器はどうする」
「そうだな……」
武器箱を眺めて使う武器を探す。
「これにしよう」
手に取ったのは二本の短剣。
「両手剣? ガウェインなら大太刀とかそういう豪快な武器をとると思ったのに意外だな」
と、ユム。
「俺もそう思ったけど……」
「まぁなにか考えがあるんじゃない?」
「武器はそれでいいな? 始めるぞ」
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