第九十九話 幼女VSオタク(キモい方)
いつものペース(20日前後)に何とか間に合いました・・・(焦)
「ねぇねぇ、なっちゃんなっちゃん!あのおじさんがスズネと遊んでくれるの?」
「えぇ、そうみたいですよ、隊長。」
声を出して話しているのは一人の女性と幼い少女の二人。
少女は楽しそうに女性に向かって笑顔で話しかけており、女性の方も少女をとても穏やかな表情で見守るように見ている。
そんな二人を前に一人の男が息を荒くして眺めていた。
「フ、フヒ!フヒヒヒ!(悦)良いですぞ良いですぞ!なんという百合展開(゜∀゜)キタコレ!!!小生得過ぎるネタに小生はもう・・・これだけでご飯三杯は余裕ですぞ!フヒヒヒヒヒヒ!」
と何やらご満悦の様子であった。
明らかに近寄りがたいというか、出来るなら生涯関わりたくない類の相手であるが、幼い少女はそんなことはよくわかっておらず、男に向かって歩んでいく。
「ねぇねぇ、おじさん。スズネと遊んでくれるの?」
「フヒョ―!!(喜び)天使が話しかけてくるなんて小生はそれだけでもう・・・フヒョヒョヒョヒョヒョー!」
「なっちゃんなっちゃん!なんか変だよこのおじさん。」
「・・・外にはこういったおかしな人もいますので、隊長は十分にお気を付けてくださいね」
「ふーん、よくわかんないけどわかった!」
「流石は隊長です。この方と遊び終わりましたらお菓子を作りますので後で食べましょう。」
「やったー!なっちゃんのお菓子♪なっちゃんのお菓子♪」
お互いにまともな会話となってはいなかったが、ここで少し落ち着いたのか男の方がようやく話しかけてきた。
「おっといけませんですなぁ。小生に話しかけておられたのに、ついエナジーが溢れ出してしまいました。フヒヒwサーセンw」
「おじさん、よくわからないけど遊んでくれるんだよね!何してあそぼっか!」
向けられた少女の満面の笑みに再度震えるようにして何かを堪えている男であったが、その後すぐに少女に笑みを向ける。
「フヒ?遊びですか?成程、小生と遊びたいとそう申すのでありますな!遊び!天使との遊び!そうと決まれば内容などもう決まっているも同然でありますぞ!!」
急に体をくの字に曲げて、両の拳を握りしめ、何やら力を溜め出した。
「ズバリ!お医者さんごっこ!!これしかありませんぞー!!!フヒヒ!はぁはぁはぁ。」
今度は全身を伸びをするようにして、両手の拳を天に掲げて大声でそう叫んだ。
「ててて、天使のと遊び・・フヒ!フヒヒ!おおお医者さんごっこ・・こここれしか選択肢などありはしませんぞ!フヒ!フヒョヒョヒョヒョー!!(狂乱)」
そう叫ぶと同時に手をワキワキとしながら少女に向かって少しずつ歩いていく男。
大して少女はというと
「お医者さんごっこ?お医者さんになればいいのかな?いいよ!スズネと一緒に遊ぼう!」
まさかのOKの返事!!
これには男も一度は唖然とした表情をして動きが止まる!
「フヒョ!?(驚き)フヒョヒョヒョー!!!まさかのおk(゜∀゜)キタコレ!!マジで大丈夫でありましょうか!?こんなことが起こりえるなど!!信じられませんですぞー!!小生の時代が遂にやってきてしまいましたぞー!!ウヒョヒョヒョー!(狂喜乱舞)」
だが少女の言葉を脳内で理解し終えたのか、顔を真っ赤にしてテンションがとんでもないくらいに上がっている。ついでに股間部分も盛り上がっているようだ。
「フ、フヒ!フヒヒヒヒ!(狂気)では早速お洋服を脱ぎ脱ぎ・・・「じゃあまずおじさんに怪我して貰わないとね♪」・・・フヒ?フ・・・ヒョーーーー!!!!」
突然自分の言葉に何か別の不穏な言葉が被せられたと思ったら、いきなり体に大きな衝撃が起こり吹き飛ばされていく。
男は何が起こったのかわからないまま周囲の景色が二転三転、十回転位転げまわり、ようやく体が岩にぶつかって動きが止まった。
「フ・・フヒ?(焦り)・・・何が・・・起こったで・・・あります・・・か?」
「アレー?おじさんあんまり怪我して無いみたい?これじゃあご病気にならないよね?早く怪我してね♪」
そう言いながら近づいてくる少女の腕が、何故か先ほどまでの幼い少女の腕とは違い、成人男性以上の剛腕で機械じみた見た目の腕に変化していた。
「いけませんよ、隊長。遊ぶ前にはちゃんと名前を言いませんと。」
少女の後ろからもう一人の女性がそう話しつつ歩いてくる。
「あ、忘れてた。ええっと・・・ふぃーりっつおうこくきし、だいごしだんだんちょう(フィーリッツ王国騎士 第五師団 団長)のスズネだよ!なっちゃん!ちゃんと言えたよ!」
「素晴らしいです、流石は隊長です。そして同じくフィーリッツ王国騎士、第五師団 副団長のナユカです。どうぞよろしくお願い致します。まぁ貴方の意識があるまでの間ですが。」
「フ、フヒョ―!!!(怒)なんですぞ!?なんですぞ!?小生を騙したのでありますか!?突然殴るなど、この『イエスロリータ、イエスタッチ』を信条とした小生、インキャキ・モーオタ許さないのでありまー!ぶべらっ!!」
名乗り終えたと思ったらそのまま殴って再度インキャ、あ、いやいや、キモオタ、いやいや、インキャキ・モーオタを吹き飛ばすスズネ。
その後ろではナユカが親指をグッっとして「隊長、ナイスです。」と言っている。
「フヒョー!?(驚き)効きませんぞ!効きませんぞー!小生は他の馬鹿で愚かな陽キャのDQN共とは違って、既に魔剣と融合しておりますぞ!だからそのような攻撃、小生には通用しないのですぞー!!フヒョー!(ドヤ顔)」
かなりの勢いで吹き飛ばされたはずのキモオタだが、起き上がってきた様子を見ると確かに一切の怪我を負ってはいない。
「アレー?なかなか怪我してくれないよー。じゃあもっといっぱい遊んじゃっていいんだよね?」
と、とっても笑顔でナユカに向かっていうスズネ。そしてそれを見て同じくいい笑顔でコクリと肯定するナユカ、この二人いいコンビである。
「どんどんいっちゃおー!!」
その言葉の通りにとんでもない勢いでキモオタを殴りつけていく。
小学生低学年くらいの幼い少女が、いい歳をした髪がベタベタしてテカっており、変なヨレヨレのシャツを着たオッサンをサンドバッグにする絵面はなかなか拝むことの出来ない光景であった。
「しょ、小生の、グホッ!魔剣は、ゲフッ!自分の体と衝撃を、ゴフッ!分散させる力が、ゴホッ!ある故に、ゴハッ!どれだけ殴られても、グフッ!斬られても、ゲハッ!すぐに戻るのでありますぞ!ゴブハッ!!」
殴られながらも喋り続けるキモオタであったが、少しその勢いが止まったと思ったらスズネの腕からとても大きな魔力が込められて、目に見えるくらいに大きくなっていく。いや物理的に腕も大きくなっている。
「それじゃあ、これで一旦おしまい♪」
それだけ言うと楽しそうにスズネは腕を振り抜いた。
「フ?フヒョ!?(唖然)フヒョォォォーーーー!!!?」
振り抜かれた腕はあまりの威力にキモオの上半身を完全に吹き飛ばしてしまい、目の前にはキモオタの下半身のみが残っていたが、それがドサッと音を立ててゆっくり地面へと倒れていった。
「アレー?吹き飛んじゃった・・もう少し遊んでもらえると思ったのにー。」
と少し残念そうにしているスズネと
「お疲れ様です、隊長。ご立派でした。遊ぶのはまた今度にして、今は他の隊長たちの元へと戻りましょうか。皆さんで落ちついてお菓子を食べましょう。」
といい、スズネへとねぎらいの言葉をかけるナユカ。
ナユカの言葉を聞いたスズネはさっきまで少し不完全燃焼な表情をしていたが、直ぐに「お菓子♪お菓子♪」と何やらリズムよく歌いながらナユカの元へと歩いていく。
だが、ガサッ!っと音がしたと思ったら、なんとキモオタの下半身が起き上がった!
そしていくつもの小さな物体がその下半身に纏わりついたと思うと、しばらくして先ほどまでなかった上半身が元に戻った。
「フヒョー!(笑)流石に今のは驚いたのですぞ!ですが小生の魔剣は自分の体も分散して、更に戻すことも可能なのですぞ!倒したと思いましたかな?ねぇ今どんな気持ちですぞ?どんな気持ちですぞ?期待させてしまいましたかな?フヒヒwサーセンw」
何やらウザい発言を聞いて少し不機嫌なナユカと、すっかりお菓子モードだったスズネだったが、オモチャが再度帰って来たかのように、笑顔でキモオタに笑いかけた。
あ、あれ?おかしいな、今回は二人分書いて話をもう少し進めるつもりだったのに・・一人目を書いていたら文字数がいつも通りに・・いつもながら展開が遅くて本当に申し訳ございません。
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こちらは気まぐれで書いた小説です。評価が上がれば追加も書こうとか考えてますが、しばらく更新はしておりません。それでも良ければどうぞそちらもよろしくお願い致します。
テンプレ異世界に飛ばされたけど、こんなのテンプレっぽいけどテンプレじゃない! ~適当テンプレ神に流されずに頑張って抵抗ツッコミしていこうとするお話~
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