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思われること

「裕一、どこかに行こ!」


その優が珍しくそう言うのでデパートに行くことにした。優は元気なくせに意外と出不精で、自分からは滅多に出かけようとしない。


「あのお店の事件覚えてる?」

優が指差したのは安さを売りにした僕も優もお気に入りの服屋だった。

「覚えてるよ」

僕達はあまり頻繁には来ないのに、店員全員に顔を覚えられた事件があった。

――――――

「失礼ですが、あちらの女の子とはどのような関係で?」

店員には確かこんな感じで聞かれたんだったと思う。優が来てまだ日も浅かったから周りから見たらぎこちなかったのかもしれない。でも僕はあの時何も考えてなかったから

「……親子です」

今にして思えばあの答えるまでの間も悪かったんだろうし、僕は見た目には親子に見えないことも頭から抜けていた。そしてあの頃は誘拐事件が起きた直後だったので…

「ちょっと署の方まで」

と任意とはいえ、ほぼ現行犯同然に連れて行かれかけた。

その時にタイミング良く将が来て

「万引きでもした?」

と不要なボケをかましながらも、かばんから書類のような紙を見せて助けてくれた。何の書類か聞いたら

「一応は親子関係を証明する書類なんだけど、ありゃ偽物。というか、あんな書類無いんだよ。あの警官も馬鹿だよなぁ、親子証明なんて存在しないっての」

ひらひらと振り回していた書類はよく見ると作りの甘い、将の作った適当なものだった。

―――――

「ここでパフェ食べよ!」

優が指したのはサイズの大きなことで有名なレストランだった。

「前に食べきれなかったでしょうが」

優と帝とは前にこの店で同じくパフェを食べようとして2人共道半ばで脱落し、結局僕はその残りと自分の分(気がつけば3人分の注文になっていたので食べたけれど少しばかり気恥ずかしかった)で分量にして丸2つ分食べさせられた。あの時は甘ったるいクリームにやられ気持ち悪くさえなった。

「だからこそ行くの!リベンジするんだから!」

どうやらお姫様はヤル気らしい。

「ジャンボパフェ2つ!」

優が店に入るなり店員が対応に来る前に大声で叫んだ。それでもそれを気にすること無く、僕らを2つあるテーブル席の奥の方に案内し、1分ほどで全長30センチ横幅は…どんぶりに並ぼうかという程あろうかという凶悪なパフェが運ばれてきた。……いや、一体どうすればこんなに手早く作れるのだろう?

「ではでは、いただきまーす」

甘味大好き優は飛び付くようにがっついた。あっという間に口の周りはクリームとアイスによって真っ白に輪を描いていた。

20分経った頃に僕はようやく食べ終わり、一息ついた。そこでまだ終わっていない優を見ると潤んだ瞳で容器を睨み付けていた。それまで僕よりも早かったに、半分を過ぎた辺りで急激にペースを落とし遂にスプーンは止まっていた。

最終的に僕は優が食べきれなかった分も食べることになった。今回もクリームで胸焼けみたいな症状に陥った。


それから、色々な店を2人で漁った。最後には疲れてしまって優は僕の背中で寝息をたてながらの帰宅となった。

思ったより軽くて、それでも1年半前に抱きつかれた時よりはほんの少しだけ重くなった優の横顔に目をやった。ちょっと前まで自分とは無縁と思っていたこの背中にある温かさを手放したくないと、しみじみと思っていた。





多少以上に強引だと自分でも思います。

なぜ、このようにムリ(な終わらせ方)をしたのかは後日活動報告にいれようと思っています。もし、ここまで読んでくださった方がいらっしゃればそこまでお付き合いいただけると嬉しいです。

短く、稚拙な小説未満のこのお暇書き!! をここまで読んでくださってありがとうございました。

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