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取引


もしまだ読んでくださっている方がいれば最高の感謝を

まだ続けます、すいません

「おやおや、やはり一足遅かったですか」

突然白いスーツ姿の男が飄々と扉を開けて入ってきた。姿だけなら年は20前後で裕一や将より少し年下に見える。が、落ち着いた雰囲気と胡散臭い感じがその場所にいる者に緊張と圧迫で思わず後ずさらせた。

「お前、何者だ?」

低く、威嚇した声の将。鼎さんとしても裕一の容態が思わしくないらしいことに不安を感じ、内心裕一を安全な病院にでも運びたくてしょうがなかった。

「いえ、名乗るほどの価値もないしがない小悪党ですよ。今回は資金の獲得を目指してここまで参上した次第です」

恭しく頭を下げ、細い目をさらに細めて微笑んだ。歩水はヘビが首を絞めているような気分だった。誰も気付いていないが、裕一の顔色は少し前より白くなっていた。

「資金の獲得ってことは雇われてるわけじゃないんだな?」

鼎さんが獣であれば牙をむき出していそうなほどの警戒をしながら問う。


「えぇ、そうなりますね。えーっと、すいませんお名前を聞かせて頂けますか?貴方は高名ですから顔は写真か何かで拝見したのですが本名は知らないのです」

不気味な笑みを崩さず、それが当たり前のように答える。

どこの誰だか知らない野郎に名乗る名前は無ぇ、鼎さんは答えたが言葉の端々に苛立ちが感じられた。


「残念です。まぁ、いいでしょう。それよりは時間も無いでしょうから私の用件を済ませてしまいましょう。なに、ちょっとした取引ですよ」

その直後、彼の周りに人がなだれ込んだ。気がつけばその中には裕一の首根っこを掴んでいる奴もいた。


「いやぁ、彼は素晴らしい。これだけの怪我をしたとはいえ、5人も倒したのですから」

――――ですが、やはりこれだけ血まみれだとまずいでしょう?

白いスーツの男は仲間であろう男から裕一を受け取る。さっきまで白スーツに気をとられ、両手の指より多い男達に将達は囲まれていたのに気づかなかった。

さて、状況を説明しましょう。白スーツはまるでクイズの司会者のように全てを知ってると言わんばかりに笑みを浮かべて言葉を続けた。

今この場には2人、連れて帰れば――まぁ誘拐や拉致と同じですが、お金になる方がいます。それが歩水さんとそちらの赤い髪の、えーっと優さんです。理由、その他もろもろについては知りません。おっと、話が反れてしまいました。で、我々としてはお二方とも連れて帰るのがもちろん理想です。しかし、そこの彼の師匠の女性がそれを阻止しようとするでしょうし奇策で出し抜いてもこちらの勝ち目は薄い。ただでは済まないでしょうね。そこで取り引きです。


「――――優さん、こちらへ来ませんか?」

予想外の展開に白スーツ以外は唖然として話についていけてなかった。

なに、簡単な事ですよ。この満身創痍な彼と貴女の命を交換しようという事です。



その時優の決断は!?

お暇書き!! もう少しお付き合いください

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