Go to 遊園地!2
テスト……無事でした!
てな訳で、後半をどうぞ
あれから暫くの後、僕らは昼食を食べた。歩水と秋ちゃんのダウン組はあまり食欲が無かったけど。ホットドッグを初めて見たという歩水が必死にそれを頬張る様子はたまらなくおかしかった。
まぁそんな事は今はどうでも良い。一つ言いたいのは、
「昼食後最初に来る場所じゃないでしょ…」
目の前には古びて汚れた禍々しい雰囲気を作った洋館。いわゆるお化け屋敷だ。肝試し以来この手のものはすっかり嫌になっちゃったからなぁ。
『…それでは一グループずつお入りください』
遂に僕の戦いは始まった。
「け、結構怖いの」
「ですねー」
「ちっとも怖がってない気がするんじゃが」
「うふふふふー、気のせいですー」
しかしまぁ、このお化け屋敷異常に怖い。昔惨殺事件のあったという設定も実は嘘じゃないのかもしれない。例えば、すっかり乾いた血糊の池が水風船を破裂させたように広がっているのが既に4、5ヶ所あったし血で書かれた文字は数えきれない程だった。でも、洋館なのに全部日本語なのはこれ如何に。
「裕一お兄さん」
ふと、秋ちゃんに呼びかけられる。
「なん…うわぁ!?」
か、か、顔がない!のっぺりしてるじゃないか!
「どうしたんじゃ、裕一?」
歩水も異変に気付いて……ってこっちも顔がない!
「あ、え、いや…」
いやもう雰囲気が雰囲気なだけにもはやパニックでってあぁえっとその「くくくく、もう良いかの」
「そうだねー」
パカッ
えぇ!? 2人は顔に付けていたお面を外して大笑いしている。どうやら謀られたらしい。
「すまんの。つい、な」
暫くしてようやく落ち着いた歩水は悪びれもない。本当に怖がってしまった為に言い返す立場にないのが悔しい。
「ところで優はどうしたんだ? まさかまだ何かやる気か?」
中高生相手にここまで疑うのも我ながらどうかと思う。それでも疑うけど。
「いえ、優ちゃんはばらしちゃいそうなんで仕掛け人にはしませんでしたよー?」
じゃあ、優は何処に?
「ウチは知らんぞ」
「右に同じですー」
本格的にまずい。いくら暴走機関車みたいな奴とはいえ、優も一応女の子だ。お化け屋敷に置いてきぼりは流石に人道に反する。
「あ、みんないた!」
なんだ、すぐ後ろにいたみたい…………ゾ、ゾンビ!?
「ひっ!?」
「………」
短い悲鳴を上げた秋ちゃんと、もはや悲鳴が声にならない歩水。僕もきっと似たような状態になっているだろう。あれが優とは信じられない、いや、むしろ信じたくない。
暗がりの中でもわかる程にくすんだ、というより灰色の顔。目玉は片方が異常に大きく見えるし、もう片方は陥没しているように見える。口は両端から赤黒い血のよだれがはったようだ。なので、これで髪が赤くなければ優とはわかるまい。
重ね重ね言うがここは暗い。そんな中でもわかる程全てがくっきりしている恐怖は並々ならぬものだった。
秋ちゃん脱落(気絶)
歩水、僕の腕を両腕でがっちり掴んで僕の背中に隠れている。軽くだが腕が極っている。
「もう大変だったよ。途中でここのメイクさんに捕まってあっという間にこの顔だもん」
そう言いつつも優が楽しんでいたのはにこやかな表情と口調で分かった。その顔でにこやかなのはかなり怖いけど。
そこから先は特に何もなく無事に終えた。まぁ、気絶した秋ちゃんを背負いながら完全にびびっている歩水と手を繋いだり、お化け役の方々が出てくる度に優に驚いて声を上げて逃げるのを見たりするのは何もなくに入らない気はするけどさ。
その後は園内でお土産を買ったりゲーセンに行ったりした。3人でUFOキャッチャーに夢中になっているのを見るとやっぱり子供だなと思った。因みに予想通りと言うべきか歩水はゲーセンも初めて見たそうだ。
そんなこんなで時間は巡り、最後に大観覧車に乗ることにした。何故か1台には2人しか乗れないので僕と歩水、優と秋ちゃんに別れた。故に今目の前には歩水がいる。
「今日、楽しかったか?」
無言に耐え兼ねて僕は尋ねた。歩水はずっとにこやかだった。
「楽しかった、の。初めてやら不思議が多かったから」
そう言うと歩水は目を閉じた。疲れたのだろう、しかしその表情は今も生気に満ちている。
「おやすみ」
そうして僕は1人傾いた太陽を眺めることにした。
その30分後に同じく寝てしまった優と秋ちゃんと歩水を両肩と背中に乗せて帰るのは、まだ先のお話。
さて、次回までを一連の話にする予定です!
次回もお暇書き!! どうぞよろしく!
余談ですが、同級生のK君読んでくださり感謝です。これからも何とぞよろしくです。




