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Go to 遊園地!


……テストが終わりました。…二重の意味で(泣

ふ、不安だ。



僕は、正確には僕達は今遊園地の前にいる。ここまでの道のりは想像以上に疲れた。正直すでにぐったりです。やっぱ歩水と電車で出掛けるのは無謀だったらしい。


「ほ〜、思っとったより人が少ないの」

歩水はここの目玉の異常にでかい観覧車を見上げながらしみじみと呟いた。


「休日だし結構混んでるよ、これは。むしろどんなイメージしてた?」


「む、今朝の電車みたくなってるかと思ったんじゃが?」


「いや、あんな満員電車じゃ身動きも取れないから」

それにしても今日の電車は混んでたなぁ。休日なのにラッシュの最中みたいだったし。まぁ、僕はラッシュに電車は乗らないけどさ。


「ねぇねぇ、早く行こう!」

優はもう待ちくたびれたみたいだ。

さて、行きますか。




「よーし! 裕一、ジェットコースター行こ!」

いきなりだな。優や歩水はともかく、秋ちゃんは大丈夫だろうか?


「わたしなら平気ですよー。あのジェットコースターは人気なんで早く行かないと混んじゃいますよ?」


「そうだね。じゃ、あのジェットコースターにしようか」


「ジェットコースターは始めてじゃの!」

目をキラキラ輝かせる歩水。あれ?優は…ってもう一人突っ走ってる!!

いや、秋ちゃんも!?まずい、置いてかれる!


「急ぐぞ、歩水!」

「え? や、止めろ! 担がんでくれー!」



優は何も無くても僕より早いのでぶっちぎりで行って待っていた。秋ちゃんは途中でばてて、そして何故か僕の背中にいた。歩水はずっと僕に担がれながらバタバタしていた。しかもこの遊園地無駄にでかいよ!


「ハァ…ハァ…、止めろと言うに。かなり恥ずかしかったぞ」

そう言うのは真っ赤な歩水。まぁ、確かに辛かった。容姿だけはもの凄い美人なんで周りの目線は痛かったし、長い髪に視界を阻まれた時はかなり危なかった。


「はーやーくー、乗ろうよー」

優は休む暇なんて無いと態度で主張。……あぁ、今日一日もたないかも。


安全レバーを下ろし、準備万端な僕達。因みに座席は最前列に優と秋ちゃん、歩水と僕はその後ろに座っている。なんでさっきから歩水はしきりにキョロキョロしてるんだろう?


「時に裕一、ジェットコースターとはどんな乗り物なんじゃ?」


「え、まさか知らずに乗ってる?」


「そのまさかじゃ。一体どうなるのじゃ?この苦しい棒も要らんのではないか?」

まずい。歩水がジェットコースターを知らないのは誤算だった。


「えーっとな、『それでは行ってらっしゃ〜い』とにかく、頭を後ろに付けてその棒をしっかり掴んでろ」

…護衛対象がショック死しそうな気がする。

段々上がって上がって……


「裕一、上がったら下がらにゃいかんぞ?」

ガタン

無機質な音と共にジェットコースターが止まる。これの特徴の一つが最初は落ちる前に一回止まって眺めを見えるようにするという苦手な人への死刑宣告だ。


「まさか…の」

  歩水の顔が恐怖でひきつった


ガタン


その音と共に動き出す


「いや、え、きぃゃああああああ!!!!」

歩水パニック






ここから先は歩水の名誉の為に割愛する。ものすごかったとだけ言っておこう。


「も、もう…嫌じゃ…。あんなものは二度と乗らん」

ぐったりな歩水。心なしか顔が青白い。


「いやいや、面白かったじゃん!もう一回乗らない?」

「えー、別なのに行こうよー」

対照的にこの2人は元気そうだ。いや、優、もう一回は勘弁してくれ。


〜5分後〜

「う〜ん、あのコーヒーカップはー?」


「お、良いね!それにしよ!」

そう言って優は一番乗りだーとか言いながら走っていった。本当にテンション高いな。しっぽ振ってる仔犬そっくりだ。


「裕一お兄さんも行きましょー」

そう言って手を引っ張る秋ちゃんはそうだな……ウサギかな?このポンヤリした雰囲気とか。


「そうだね。歩水はどうする?」

「行くに決まっとる」

「大丈夫か?」

この5分でだいぶ良くなったとはいえ、まだ疲れた顔をしている。


「ジェットコースターと違って落ちたりせんじゃろ?なら大丈夫じゃ」


「乗ったことは?」


「もちろんない!」

じゃあその自信はどこから湧いてるんだ。





「ふむ、これをできるだけたくさん回すのじゃな?」

優がメチャクチャな事を歩水に吹き込んだ。ここのコーヒーカップは4人で乗れるやや大きめなもの、つまり運命共同体だ。……これ酔うから苦手なんだよね。


『それではお楽しみくださいね〜』

死刑宣告もといスタートのアナウンスが流れる。優さんや、そんなに速く回さんでくれ。歩水もなんでそんなに乗り気なんだよ!?


「いや、なんか異常だって!おかしいって!なんか目を回すとかそんな次元じゃないから〜!!!!」

「イェイ!もっと早く!」

「あ〜れ〜。めーがーまーわーるー」

「お、なんか周りの景色とか頭がぐらぐらするんじゃが?」

「ふふふ、それがこのアトラクションなのだよ歩水ちゃん」

「む、ちゃん付けは気に食わんが確かに面白いな優よ」

「だしょでしょ!ほら、秋ちゃんも…って伸びてるや」

「秋は情けないな。裕一はどうじゃ」

「…お前ら…よく平気だな……今でも、周りの人達の2、3倍…速い、から…」

「裕一も情けないな、まだまだこれからでしょ!」

この後から終わるまでの僕の記憶はかなりあやふやになっている。ひたすらに耐えていたけど、さらに回転数が跳ね上がった時は意識を失う寸前だった。…アトラクションとしては最低だな。




秋ちゃんは今ベンチで横になっている。……何故か僕の膝枕で。歩水は吐きそうじゃ、とか言いながら座って背もたれに全体重を預けている。

優はと言えば、待たされているのが不満らしくム〜っと口を尖らせジュースを飲んでいる。どうやらこのアホ娘は遊園地では無敵らしい。



遅くなりました。理由は前述の学生の敵のせいです。

テストなんか、テストなんか、大っ嫌いだーー!!

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