か…いけつ
「ひどいですね。」
「あきらめなかったのがいけないんだ。あきらめても消したけど。」
「まあこれで解決ですが。幽閉されている家臣と王、を助けに行きますから。姫を頼みます。」
「まかせろ。」
ヨハネを縛ってる縄を切る。
「かっこ悪いな。つかまっちまうなんて。」
「うるさい。お前が助けなかったのがいけないんだろ。」
俺は笑った。久しぶりだな、こういうの。
「そうだな。じゃあ、これでお別れだな。」
「なんでだ?」
「俺は妖剣を手に入れたし。それにお前はもう逃げる理由なんてなくなっちまっただろ。」
「そうだな。」
悲しそうに下を向くヨハネ・・・いやもうウィクでいいのか。
「そんな顔するな。ウィク、いつか会えるさ。それに、約束しただろ。」
「約束?」
「そうだよ。いつか言っただろ?俺の国に連れてってやるって。」
「そうだったな。じゃあ楽しみに待ってるぞ。」
「おう。」
そして俺は必死になって涙をこらえながら、後ろを向いて走ろうとする。
「まってくれ。」
おいおい。俺もう泣きそうなんだが。
「な、なんだよ。」
「もうちょっと、ここにいれないのか?」
「う~ん、いてもいいな。」
「じゃあここにいてくれ。頼む。」
「わかった。」
魔法だとか妖剣だとかと関わりがある今のおれなら中間地点に行けるはず。
目をつぶって。想像してみるがウィクはまだ目の前にいる。
「どうしたんだ?」
「いや・・・なんか疲れちまってな。」
「そうか・・・・じゃあいま傷を治すからそしたら休んでくれ。」
「分った。」
ウィクに傷を治してもらってから、城の中の部屋に運ばれた。おれはベットの上で一人で天井を見ていた。