試験そして奪還へ
どうも、いや~みんな久しぶり。変態だよ。悪魔にこき働かされているんだけど。最近働きがいいからご飯がトマト3個からトマト3.5個に増えたんだ。いいだろ。うらやましいだろ。ここに来て食べ物のありがたさが分かった。しかしなんで死なないんだろうな。トマト3個しか食べてなかったのに。おかしいけど。そろそろ真朋を探しに行こうかな。
~一方こっちは~
「どっちに行ったあああああ。」
「あっちです隊長!!。」
今、しつこい男たちに追われてる真朋雅也です。
となりにはこの国の姫様、本名はウィクだけど、今はヨハネと名乗っている人がいます。
しつこい男たちはみんなこいつを狙っている。そして俺は、この国の王を乗っ取った魔物を倒すために妖剣を手に入れに行くところだ。
「なあヨハネ。教会ってどっち?」
「今あいつらが向かってた場所だ。」
「じゃあ戦わないといけないのか。」
「たぶんな。」
面倒だ。それに俺の体が傷つく。それだけは避けたかったのに。
「よし。とっとと倒しに行くぞヨハネ!。」
「分った。早く行って来い。」
「お前、来ないのか?」
「あいつらは宝玉を付けていた。だからマサヤ、お前にまかせる。強いんだろ?」
「ああ、俺は強いし、行かなきゃだめですか」
文句をぶつぶつといいながら男たちの後を追う。歩いて行くと、教会っぽいのが見えてきた。十字架な
どは飾られてないがなんとなくそれとわかる。さてと、面接と同じように。
トントン。
「む、誰か来たようだな。」
さっきの男の声がする。
「失礼しま~す。」
ドアを蹴破ってダイナミック入室。
「失礼しすぎじゃあ!」
神父らしい人が叫ぶ。
「そんなことより、青年、私を助けてくれ。」
どうやら神父はこの、男たちにつかまったらしい。
「あれ?お前らどこかで会ったことないか?」
男たちに声をかける。
「何の事だか分らんな。お前など知らん。」
「嘘つくな。この前城で会ったばっかだろ。やっぱり怪物は傷が治るのがはやいのか」
「そうだ。お前にやられた傷など王がすぐに。」
「怪物?どういうことだお前らはこの国の兵士じゃないのか。」
神父はこいつらが怪物になっていることを知らないらしい。
「そうだよ、そいつらは兵士だが、魔物になった王から力をもらって、怪物になったんだ。」
「なんということじゃ。だから王は妖剣の破壊を命令してきたのか。」
「そうらしいな。神父さん。俺は、この国の王と家臣を助けたいんだ。だから妖剣を貸してくれ。」
「分った青年。しかしな・・・。」
「そんなことはさせないぞ。やっちまえお前ら!。」
「うほ!!。」
またこれかよ。でも前より数が多いな。でも、俺はまず邪魔な隊長を吹っ飛ばす。手の痛みに慣れてし
まった。この痛みが何かを救うための代償なら安いものだ。
今のは自分でもかっこいいと思う。
振り下ろされたりこっちに向かってくる剣をかわしながら隙をみつけては、殴り、みつけては殴りを繰り返す、地味な作業だが、なんとか全員片づけることができた。
すると、俺が壊したドアからヨハネが入ってくる。
「おう、終わったぞヨハネ。」
「姫様!!。まさか姫まででは。」
「それはないぜ。神父。」
「そうか・・・妖剣を貸すつもりなどなかったが。姫が必要としてるなら。貸すことはできる。しかし
試験を受けてもらうぞ。」
「試験?」
「この国の王になる時に受けなければならない試験だ。」
「なんでヨハネが知ってるんだ?」
「父から聞いたんだ。とても大変だったとか。」
それはまずいな。なるべく楽したい。大変なのはごめんだ。
「なにをするんだ?」
「奥で話そう。これは国の秘密の儀式なのだ。アクダリア王家の者でなければ受けられないのだが、今
回は特別だ。」
「らしいから、ヨハネはここで待ってろ危なくなったら逃げろよ」
俺たちは奥に行った。神父は床に突き刺さっている剣を指をさしながら一言。
「あれが、妖剣インフェルノだ。」
なんだあれ、ボロボロじゃないか。まあよくあるよな。本当の力を出したらきれいになる奴。
「あれを抜けばいいのか?」
「いや、抜くことは誰にでもできる。その剣に刻まれている言葉と、その意味を理解したものだけが、その剣の力を出すことができる。」
「その力を出したら。これかっこよくなる?」
「いや、このままじゃ、今の王は、今までで一番早くできてな、1年でやりおった。あいつはほんとにすごかったのに魔物にな・・・。」
「ちょっと待て神父、一年で一番早い?」
「そうだ。」
だったら急がないとな。剣に近寄って。床から引き抜く。剣は思った以上に重かった。刃には意味不明な言葉が刻まれていた。
「これは・・・・この国の文字か?」
「いや。ずっと昔、神が最初に作った言葉だ。」
おれは文字に触れたり。物を切ったりしたが何も起こらない。7時間ぐらいそうしていたら。外の方から音がしてきた。
「なんだ?」
「上のようじゃな。わしは行くがお前はここを出てはいけないよ。」
そういうと神父はこの地下から出て行ってしまった。ずっと耳を澄ましているとかすかに声が聞こえた
「どけじじい。」
「やめろ。姫に手を出す・・・・。」
誰かが倒れる音。
「無駄だよ。姫様。俺らは宝玉を持っている。だから魔法は効かないぜ。」
なんかまずいことになってるな。俺は地下からでた・・・・・かったが出れなかった。
おそらく神父がかけた魔法だろう。
「くそ。邪魔だ消えろ。」
剣で切っても殴っても消えない。見えない壁が俺を邪魔する。
上からはもう何も聞こえない。おそらくヨハネは連れ去られてしまったようだ。しばらくすると。神父が下りてきた。
「おい、神父!!ヨハネはどうなった。」
「聞こえていただろ。連れ去られてしまったよ。」
「お前が変な結果いっぽいのだしたから助けられなかったじゃねえか。」
「そうか、すまないな。では君はそのまま、試験をやってくれ。」
「あいつはどうなるんだ。」
「さあな。おそらく殺されていしまうのではないか。」
「そんなの。俺が助ける。」
俺ってかっこいい。
「無理だよ。」
あっさり無理といわれてしまいまった。
「なんでだよ。」
「妖剣なしじゃ王はいやあの魔物は倒せない。戦ったことがあるなら分るはずだ。」
そう言われると。言い返せないな。神父は上の掃除をするといって出て行ってしまった。俺は一人で考えていた。
まず言葉が分からないなら。理解することもできないだろ。どうすればいいんだ。俺は。
そんなことを考えている青年を見ている二つの眼があった。ただの飾ってある絵なのだが、これは神父の眼とつながっていて、この様子を見ることができていたのだ。
(あの青年、わしの結界を破ろうとしていたが。すごい威力だったなあ。あれなら妖剣にも耐えられると思うのだが。頭が悪そうだなあ。)
頭が悪いなんて思われている雅也は、寝てしまっていた。
「おいおい、なんで寝ちゃうのかのう。」
神父が、雅也に毛布をかけながらつぶやく。
その次の日
「いやあよく寝た。しかしよく寝てしまった。」
何日かぶりによく眠れて気分がいい。
「早くした方がいいんじゃないのかのう。」
神父が話しかけてくる。
「なんでだ?」
「明後日、姫の死刑を行うそうじゃからの。」
死刑って物騒だな。
「なんで落ち着いてるんだ?」
「なぜかのう。慣れてしまったからかの、殺し合いには。」
「殺し合いに慣れてる神父なんているのか。」
「いるんじゃよ。目の前に。」
昨日と同じように考えたり触ったりしてみながら。時を過ごすともう死刑当日になってしまった。
「今日は全国民が死刑を見なくてはいけないから。言ってくるの。止めたければ好きにしていいぞ。結界はもうはってないからのう。」
いわれなくてもそうするさ。
神父が出て行ったあとに教会を使えない妖剣を持って出る。山を降りると城下町に着いた。
中には誰もいなく。城の方から声が聞こえてくる。城に向かって走っていくといきなり声をかけられた。
「なぜ来たのじゃ。」
声の主は神父。
「助けるためだよ。」
「君には力はないのに助けられるとでも?」
「力がないから助けられない。それはただのいいわけだ。俺はもう後悔したくない。助けられなくても
死んでしまっても、今行けば後悔はしなくて済むし。」
そう言って走り出す。ほんと俺何やってんだ。絶対助けられないのに。行ったら死ぬのに。怖いのに。
何のために?そんなことを考えている間に城に着いた。そして叫ぶ。
「糞野郎!!ヨハネを返しやがれ!!。」