あとだ
「たぶん感情が激しく動いたとかじゃないかなあ。半契約だし。」
茜さん大したことないとつけたした。
「雅也が契約を認めれば治ると思うよ?」
「おう。でもその前にちょっとカッコつける。」
俺はウィクに歩み寄り話しかけた。
「怒りや憎しみから逃げて、暴れられたらどんなに楽だろうな、でもな!!逃げてbぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ。」
ウィクは俺を魔法で飛ばした。
俺は回転しながら派手な音を立てて教会の屋根に落ちる。
「たっく。ふざけんじゃねええええ!!主人公が!!。」
屋根を蹴ってウィク(怪物)の目の前に移動。
「カッコつけてんだから!!。」
ウィク(怪物)の腹を殴る。
「ちょっとは!!」
地面に膝をつけた怪物の頭を蹴る。
「空気を!!。」
横向きに倒れた怪物の腹を踏みつける。
「読め!!。」
「はいはいそこまで~。最後まで言えなかったけど、それはウィクちゃんだし。それ以上傷つけちゃ駄
目だよ。」
「どうやったら契約できるんだ?」
訊くと茜さんは何やら紙を取り出して「コホン」と咳払い。
「え~と、ウィクちゃんの方は契約の準備ができてるから
『雅也君はウィクちゃんを自分の命を賭けても守りきると誓えますか?』」
「もちろんさ」
俺は陽気に答えた。
「え~と、ウィクちゃんは雅也君の守りを受け入れてるし。
『契約完了!!』」
茜さんが叫ぶとウィクは人の姿に戻った。
が。
怪物になり、え~体がでかくなってたんだ。当然服も同じサイズまで肥大化するはずがないので。
~教会内~
「なんだかんだだけど。契約終わったね。」
葵が話しかけてくる。
「うん。そうだな。でも契約ってメリットあんのかな。」
「あるよ。」
茜さんは自信があるようだ。
「例えば?」
「例えば、ネフィリムが操れたり、魔力が増えたりかな?」
「デメリットは。」
「ない!!。」
便利だな、でもネフィリムなんて、俺持ってない。俺はデュランダルを操る堕天使を思いだした。
あいつは、炎のネフィリムを使ってたな。
「俺のネフィリムの属性って?」
ドン!!
と音がして教会の地下からウィクが出てきた。
「風だ。」
ウィクは俺に教えてくれた。
「ほう。何処にいるんだ?」
「私の肩の上だ。」
?。
俺はウィクの肩を見た。
ウィクの肩の上には小さくて光る鳥が乗っていた。