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やっほー

カーン。カーン。カーン。カーン。カーン。カーン。

鐘が六回鳴る。


「ん?ウィクは帰る時間だな。」


ウィクに向かって言う。


「ああ、そうだったな。アオイ。すまないが送ってくれ。」


「うん。じゃ、行こうか。」


アオイと仲良く手をつないでギルドを出ていく。


「元気そうだが、茜さんは帰ってこないな。」


「あ、あの人ですか?」


そういえば花見の時にヴァンは茜さんに会ってたな。


「あの人がウィクの体を治してくれるって話だったんだけど。」


なかなかうまくいかないのかねえ。


~そんなことはないのだが、ウィクたちは~


「あ、あいつら。」


ウィクが見ている方を見ると、黒髪の男と緑髪の青年がいた。


「あいつらがどうかしたの?」


と訊くが、ウィクが口を開いたときに


「堕天使。お前はどう思う。」


いきなり黒髪の男が話しかけてきた。


「何がですか・・・。」


「警戒しなくてもいい。これをどう思う?」


男は苦笑しながらこっちに向かって何か投げてきた。


それは黒い水晶のようなものだった。


「これがどうかしたんですか?」


「いや、お前はどう感じるか教えてもらいたいのだが。」


・・・・どうと言われても。


「綺麗じゃないですか?」


「ふっ、そうか・・・・。」


ずっと黙っていた緑髪の青年がようやく口を開き。


「何が面白いんだ?」


男に向かって聞いてるようだ。


「ん?別に面白くはない。我々には面白いと感じる物がない。」


「そうだよな。だけど・・・・なんでもない。」


「そうか。」


私は緑髪の青年をよく見る。


彼は口元以外を隠す仮面をかぶっていて。首には綺麗な緑の宝石がついたペンダントをかけている。


緑ばっかだな。服はTシャツに、ジーパン。


こっちの世界の人じゃなさそう。


「あなたたちも、堕天使なんですか?」


男は首を振った。


「じゃあ。なんですか?」


「何でもいいと思うだろ。」


!?。いつの間にか男は目の前に来ていた。動いた所なんて、見えなかったのに。


「これを返してもらおうか。」


男は私の手にのってる黒い水晶を持りポケットに突っ込んだ。


「あとはどうすればいいか分かってるな?」


男は青年にきいた。


青年がコクリと頷くと男はその場からゆっくりと離れて行った。


男が夕日に溶けるように見えなくなってから視点を前に戻すが青年の姿は見えなかった。


いったい彼らは何者だったのか、おそらく堕天使ではないのだろう。


「まあいいや、帰ろうか。」


ウィクは頷くと。


「おう。」


と元気よく言った。


~夜~


「おう!?まだまだ話したいが今日はおしまいだ!!」


俺はギルドの人々に叫ぶと。勝手に立ち上がりでて行く。


ん?前より外が寒いな。春から冬になるのかこの世界。


「おい、マサヤ。」


横から声をかけられる。


「誰きみ?」


緑の髪。緑のペンダント。口元以外を隠す仮面。


不審者だな。

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