なんだっけ
そろそろうろ覚えなところだな。
「というわけなのね。」
「どういうわけだ・・・その、堕天使になったら必ず戦わないといけないって。」
「それはね・・・堕天使の運命。だから君の大切な人を巻き込まないためにもってことなの。で、これからは君の自由。」
「何が?」
「どの世界で過ごすかなんて私が決めることじゃないけど、君がいた世界は駄目だね。」
「はあ、じゃあここにいるよ。なんとなくここに慣れてきたし。」
「そっか、それが君の選択ね。」
「はい。」
「いいの?」
「何がですか?」
「そっか。じゃ。」
「じゃ。」
さよなら、とは言わない。ただなんとなく縁起が悪い。
―で、ウィクの世界アクダリア王国の城下町。-
「おかえり~。」
「ただいま。」
「私は救えた?」
「あたりまえだろ。」
「あ、これ返すね。」
葵が俺の手にペンダントを押しつける。
「あ、そういえばそうだったな。」
これ、売れるかな。
「そうだ、約束したよな。花見するって。」
「え?あ、うんしたね。」
はずかしそうに葵が笑った。
「よし!みんなでやるか。ちょうどウィクは・・・・・いない!!。」
さっきまで、寝てたのに。
「ああ、起きてギルドの方に行ったよ。」
「そっか、ヴァンも神父の親父も変態はいないからしかたがないけど王様も誘うか。」
「そうだね、鯛焼きはどうする?」
「ないし、またいつかな。」
「うん。」
というわけで、とっとと城だとかギルドに行って人集めるか。
「あ、葵。食べ物集めてくれ、あと花見の場所も。」
一あの男のボス―
「彼らの処理は?」
「ああ、あいつが負けるなんてな。妖剣の回収は?」
「ええ。デュランダルの回収は成功しました。が砕けてます。」
「ああ、あの真朋雅也か。大丈夫だ妖剣は悪魔が鍛えた剣そのうち再生する。まあ妖剣さえあればい
い。変わりはいくらでもいる。」
男は不敵に笑った。男に従っている俺は、次は俺の番じゃないのかと不安になるが俺は忠誠を誓ってしまったし、逆らっても消されるだけだ。
―記憶―
「おいマサヤ殿。花見はどこでするのかね?」
「ん?王様イイ場所知ってる?」
「いんや、わしは暇だったけど他の奴らが出してくれんのじゃよ。城から。」
「勘違いしないでくださいマサヤ様。王にはたくさんの仕事があるのですが、さぼるのです。」
「あ、そうなの?じゃあ、誘わなきゃよかった。」
「いや、誘ってくれてありがとな。おかげでさぼれる。」
・・・・。この王クビだろ。もうクビ決定だろ。
「お~い。雅也、イイとこ見つけたよ!!。」
葵が町の門の前で手を振っていた。
「おう、今行くぞ、葵!!。」
俺は、葵のところまで思いっきり走った。
―取り残され組―
「おお、マサヤ殿が行ってしまった。わしらも急がなければ。」
「お父様・・・・・、部屋に置いてあった書類は何ですか?」
「ウィ・・・・ウィク、あれはだな、ただの落書きをしようと思っていた紙だぞ。」
「そうですか・・・。」
「そうだ、」
「じゃあ、何故書類には『宣戦布告!!』と大きな文字で書かれていたのですか?」
「え・・・・とな、もうじき戦争が起こるってことじゃ、ウクダリア王国とな・・・。」
「な、ウクダリアと!!。」
「ちょっとそれどういうことですか?」
会話にヴァンも参加する。
「お、そんなことより花見じゃ!!行くぞ。」
「逃げるな~!!」(女二人分)
「・・・・・。」
駄目だこの王早く何とかしないと。と家臣は思った。