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シャロンの発する声は、徐々に鼻から抜けるような、羞恥にまみれた嬌声となった。
舐められた部分から、ジクジクと疼きが湧き上がる。
抱きしめられて、首筋を舐め上げられて、快感で身が悶え手足を震わせてしまった。
心臓がどくどくと脈打っている。シャロンはその高鳴りさえ、愛おしいと感じた。
崇拝と恋慕の情をなんら隠すことなく曝け出したいと考え、甘い喘ぎ声を惜しげもなく発した。
「ひゃぁ……、やぁ……、あぁぁ……ぁあんっ……、ああん……」
「気持ちよくしてあげるから、大人しく身を任せなさい」
舌先が首筋あたりを散々嬲ったのち、皮膚を吸い上げるように強く吸いつく。
ちゅっちゅっと湿った音を立てて、軽い刺激を与えられた。
シャロンの細腰がびくんと跳ねた。
疼痛と甘美な痺れが、同時に全身を駆け巡る。
胴震いを何回も繰り返し、刺激を与えられる度に、腰をゆらりと泳がせた。
技巧を尽くしたレスターの唇と舌に、淫靡な心地で心が空に浮き上がる。
もうネグリジェの様相をなさない生地は、シャロンの胸を覆うつもりなどないと言わんばかりに、あられもなく無防備にはだけている。
レスターはその愛らしい小薔薇の蕾に、幾度となく唇をつけた。
肌を舐め上げるねっとりとした熱い舌が、首筋から下へと移動し、乳房の先端へとたどり着く。
レスターの視線がつんと立ち上がった乳首を捉えると、唇が突起を含み、かりっと歯で強く噛んだ。
鋭敏な突起に、刺激を与えられた瞬間。
「あ、ああっ、レ……スター……様……」
じわりと身体の最奥で、愉悦が小さな爆発を起こした。
意識せず軽い痙攣をひくひくと繰り返し、全身が過敏に反応してしまった。
目尻から雫を流し、白い双丘を上下に揺らして呼吸を整えるシャロンは、もはや可憐な少女ではなく、蠱惑的な魅力を放つひとりの女性だ。
レスターは、両手で胸を揉みながら、乳首を舌と唇で弄んだ。
唇で突起を強く押し潰したり、舌先で尖りの周りを舐めてみたりを繰り返す。
「あぁんっ……、やっ……、っ……、やぁ……っ……」
唇を離したときは、唾液でシャロンの胸がてらてらと光っていた。
「なんと感じやすい身体だ。
初心な少女だとばかり思っていたが、こんなにも淫蕩に香る花なのか」
シャロンは、レスターの囁きが聞こえているのかいないのか、昂る体温に、全身を震わせながらこうねだった。
「気持ちいい……、もっと……」
シャロンの願い通り、温かい手が乳房の曲線を緩やかに揉み始める。
強く激しく、続いて柔らかくゆっくりと、緩急を付けて脇から尖りまでを縦横無尽にまさぐられる。
「はぁ……、やぁん……、駄目……、駄目ぇえ……んっ……、そこは……」
相反する懇願に、困ったようなニュアンスを含んだ低声が落ちてきた。
「撫でてほしいと所望したのは、シャロンのほうだが」
「ふぅ……ん、だぁ……って……、気持ちいいけど……、感じてしまう……」
困った笑いが、シャロンの甘えた哀願に重なった。
願いを叶えようとしてくれたのか、大きな手のひらが、胸を押し上げるように撫でさする。
それだけで息の上がるシャロンの、下半身に淫靡な感覚が走った。
両脚の間が熱く疼き、深い刺激を欲しがっている。
もどかしいような、じれったいような、切ない欲望に身も心も制されていく。
触れてほしい、愛撫してほしい、弄ってほしい、そんな淫らな願いを心に浮かべてしまつたシャロンは、意識せずに脚を広げてしまった。
あの晩のように、逞しい身体が割った膝の間に入り込む。
お互いの吐息が混じり合うほどの距離で身体が密着したら、シャロンは両手を伸ばして望む身体を抱き締めた。
「ああっ……黄金の軍神様、わたくしの愛しい……、お救いください、この胸の苦しみと、やり場のない焼けつくような疼きから……」
「シャロン……、私を惑わしてどうするというのだ」
シャロンは薄目を開けて声の主を見た。
そこに金髪を揺らし、端整な美貌を切迫感で歪ませた、輝くばかりの男性がいた。
(素晴らしい夢だわ……、わたくしは再び救われる夢を見ているのね。
これは、わたくしの望む夢、わたくしの淫らな願望、わたくしだけのレスター様。
現実では望めないことも夢ならば、そう、夢ならば大胆に)
獣のように求めてもいいのかもしれない。
シャロンは恥をかなぐり捨て、レスターを欲した。
「お願いです、もっと、もっと……」
最後まで望む行為を口にしていないのに、まるで思いが伝わったかのように、それはすんなりと叶えられた。
舌が再び口腔に滑り込むと、今度は貪るような激しさというより、身体中の性感を高めるような、ゆっくりとした動きを繰り返す。
徐々に舌の動きが速まり、唾液と舌が絡まり合う濡れた音だけが耳に届いた。
与えられる口づけに酔いしれていると、指が胸の膨らみに食い込み、強い力で揉み上げた。
それは口づけに意識が囚われているせいか、痛みよりも高揚感のほうが先にきた。
「あっ……、あっ……んっ、あっ……、ああぁ……」
卑猥な期待に、全身が打ち震えた。
シャロンの、豊満な胸が先ほどの愛撫ですでに敏感になっている。
脇舌の下乳部分から乳輪までの滑らかな丘を掴まれ、谷間をつくるように揉みしだかれた。
口腔に、ちゅくちゅくと舌を小刻みに差し入れられながら、太い指で乳房の突起を摘ままれると、あまりの享楽に背を反らして反応してしまう。
その手のひらと指は、とても巧みな動きをする。
重量を量るかのように何回も持ち上げたり下げたりを繰り返すと、次は突起を囲むように指先で円を描いた。
ぴんと張った尖りを、人差指先と親指で摘ままれ、捏ねるようにすり合わされると、思わず喉笛を晒し、胸を突き出してしまう。
レスターの顔面に、膨れ上がった乳首を突き出すという淫らな動きに、指の主はすぐさま反応した。
突起にそっと唇をつけて、再び優しく食まれたのだ。
「はぁっ……、やぁ……、そこは……、あぁあん……」
与えられる快感に艶めかしく反応すると、鋭敏な突起を唇ですり合わされる。
シャロンが上下に胸を揺らして喘ぐその姿は、まるでもっとしてほしいと、おねだりしているようにも見えた。
レスターは、ぷっくりと膨れ上がった尖りに、甘噛みしたり、唇で擦ったりと絶え間なく刺激を与えてくる。
唇はすっぽりと乳首を含み、熱い口腔の中で蠢く舌先が、先の部分を転がす。
時折強く吸われたり、甘く噛まれたりすると、シャロンは白い喉を晒し、自ら乳首を突き出し胸を揺らして腰をくねらせ、あられもなく両脚を広げてしまう。
唇で吸われているほうと反対の乳首を、弾くように指先で弄られると、喜びで全身が粟立った。
全身を駆け巡る快楽に、思わず背を反らせて愉悦を示すと、シャロンの腰に硬く熱い何かが当たった。
だが、レスターの巧みな舌と指に翻弄されているシャロンは、すぐに快楽を高められ思考を全て奪われてしまう。
「ああぁっ……、いい……、も……、もっと……、ふぁ……ぁん……」
これ以上の快楽などないはずなのに、なぜか物足りなさを感じたシャロンは、大胆にも官能の赴くまま、レスターの下半身に自分の下半身を押しつけた。
それだけで、びくんびくんと身体が跳ね、一瞬呼吸することを忘れてしまう。
「ああっ……、ああっっ」




