表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/94

メス犬の息子たちですが何か

4月のはじめに、うちの黒ラブハンターがお母さんになった。

一度に9匹。

離乳するなり育児放棄で、フォスター親の私は創作どころではない忙しさに翻弄されている。


育児なんか二度としなくてよいと思っていたのに。

でも、ひとつだけ楽しみなことがある。


夫が「あの一言」を叫ぶのを待っているんだ。


仔犬とはいえ、大型犬。四週間目には小型室内犬の成犬よりも大きい。

歯並びは鋭く、爪はかみそりのよう。

えさを持って行けばわれ先に集まり、足に飛びつき、手には噛み付き。

9匹も群がれば、とても足を踏み出せない。

じっさい、一匹は夜のえさやりで足元が見えなかった夫の作業ブーツで踏みつけられて、一晩家の中で看護される羽目になったのもいる。

翌朝には回復したけども。


思わず踏んでしまったり、噛まれたり。

英語が母国語の夫は、いろいろと汚いののしり言葉を口走る。

こっちの人は日本的に「え?」と引いてしまうようなののしり言葉を普通の状況で、普通の人が言う。

日本人にも浸透している「Fuck, Shit, bitch, etc...」などなど。

全部並べると発禁になりそうなので自重しますが、どうもシモネタ(性器を表す隠語とか、排泄物とか、下半身とか、エロ方面な)など、下半身に集中したののしり言葉が多いような気がする。

映画「ブリジット・ジョーンズの日記」でも、うら若い女性のブリジットが「ボウシェ!:Bull shit:牡牛の糞」と叫ぶシーンなどありますが。


その中でも、ハリウッド映画でよく耳にする「Son of a bitch:サノバビッチ」

「F*ck you!」よりも強烈な罵りで、Fワードが挑発なら、こちらは怒髪天的な意味合いがあるらしい。ある意味最終通告みたいな。日本語的にどれに当たるだろう。


朝は夫がえさをやる。

「Fワード」が聞こえる。難渋しているらしい。

お座りまでは覚えたんだけど、えさをやろうとすると指にまで噛み付くのがまだ数匹いる。

「you, son of a bitch!」

とか、叫んだら笑ってあげようと思っている。

だって、現実として、雌イヌの子供たちなんだから、罵ったことにならないわけで。

しかも、娘だったかもしれないじゃない?

「Daughter of a bitch!」

ぜんぜん罵った感じじゃないな。

しかも、複数だから「Sons of a bitch」でないとねぇ。


なんでイヌの子だと最大級の侮辱になるのか、と夫に訊いたけど、そんなの知るかと返された。

まあ、日本の子供の喧嘩「お前の母さんでべそ」で、なぜか激昂してしまった子供時代とか、冷静に考えると意味不明だ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ