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瞬間字幕翻訳の危なさ 映画「赤壁2」

鈴鹿の若いときの理想の男性像といったら


チェザーレ・ボルジア

キャプテン・ハーロック

ノースウェスト・スミス

アダルト犬神明

栗原宏美

メルニボネのエルリック

犬塚信乃

魏の曹操


でした。

どうも野望に燃える狡猾自虐的自滅指向の美男に憧れるタイプのようです。

そんな私も今では二児の母。夫は平均的蟹座の勤勉マイホーム型。


最近は普通にオーランド・ブルームとか、金城武様とか憧れます。

 赤壁2、次女と夫と仲良く観ました。


 最後まで予算が尽きることなく丁寧に製作された作品であると、感無量です。

 四半世紀以上、鈴鹿の座右にありました「三国志」五種類くらい本棚に並んでいました。

 日本を脱出してから読んでませんが、また読みたくなりました。


 ひとつだけ、映画に悔やむことがあるとしたら。

 周喩ですね。いえ、俳優のトニー・レオンさまの演技は素晴らしかったです。

 ただ、周喩将軍はですね。他の英雄たちにはないキャラ属性をお持ちなのです。

 かれは……歴史に残る美貌の将軍さまだった(らしい)のです。

 あだ名が「美周郎」ですよ! 

 美貌、才知、高貴、武勇、仁義忠……若死にするわけです。

 お姿の美しさにわざわざ言及された中国の英雄って、周喩のほかは蘭陵王くらいでしょうか。

 呂布も色白の美丈夫だとは言われてましたけど。

 張雲も風采優れて、ということですが「美」とはつかない。

 まあ、美貌と演技力と体力を備えた俳優って、なかなかいないものかもしれません。

 主役の一人ですものね。演技力重視で正解です。


 孫権の妹が敵陣に忍び込んで、の場面。

 夫と次女が質問。

「なんで女だってばれないの? 声とか見た目とかどうみても女じゃん」

 瞬間翻訳作業の合間に律儀に答える母。

「徴兵年齢が低かったから、十四、五の兵士だとちょっと声の甲高い発育不良にしか見えないってのはあるだろうね」

 ……次女は「ムーラン」のときは何も言わなかったのに、やはり実写映画だとシビアになるのでしょうか。


 一番の満足は「曹操」チャン・フォンイーさまの演技が光ってました。

 動きは少ないのですが、表情とか、眼を見ていてもう、ああ、曹操ってきっとこんな感じだったんだろうなぁと恍惚とさせてくれます。

 あえて現代の道徳観とか価値観とかを無視して語らせていただきますと。

 曹操はやっぱり素晴らしいキャラだと思います。

 腹黒さと、情の深さ、肝の太さとか、粘り強さ。

 とにかくいろいろと持ち合わせた一番、人間臭くて深い人物だと思います。

 そういうところをきちんと描いてくれたので、もう感謝でいっぱいでした。

 やっぱり理想と大義だけじゃあ、国土統一は果たせないと私も思う。

 妾にしてください(本妻だと殺されそうなので)


 それにしても、同時翻訳なんかしていると、将軍たちが叫ぶときは同じテンションで訳してます。


「突撃!」

「Chaaaaaarge!!」

「撃て!」

「fire!!!!!」

「撤退~~~」

「Retreeeeeeat!!」

 叫びすぎて、のどが痛くなりました。


 なんだか、英語に関するエッセイなのに本題からずれているようなので、まぬけな瞬間翻訳の失敗など。


夫「で、あの曹操の船にいた女性はなんだった?」

私「ポーキュパイン(porcupine)だよ」

夫「ハリネズミ(ヤマアラシ)?」

私「あ、コーキュバインだった」

夫「コンキュバイン(concubine:正妻以外の妾妻)のことか」

私「そう、それ」


ひとつだけ、気になることがありましたけど。

劉備も孫権も曹操も、他のキャラもみんな姓名なのに、なんで、諸葛くんだけ「亮」でなくて字の「孔明」なんでしょうか。

日本語字幕がそうなだけで、実は中国語台本では劉玄徳とか、張子龍とか呼び合っているのでしょうか。

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