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七話

 「白ちゃんはステータスどうでしたか?」


 私は白ちゃんからステータスの書いてあるカードを借りると、そこには私と同じような事が書いてありました。けれど私とは全く違う部分が一つあります。

 ステータスはFが七項目ありますが魔力の部分がSと表示されています。ぶっちぎりです。


 白ちゃんはSは一つあって私はオールF。もしかして私ざこざこですか?


 称号はセカンドアタッカーと精霊に愛されし者とあります。ここは似たようなものですね。皆そんな感じなんでしょう。私にあったテイマーは白ちゃんの飼い主という事でしょうか。

 もしかするとステータスがオールFだったのは白ちゃんが居るからかもしれませんね。


 私達はある程度辺りを見渡し帰ることにしました。あれだけの地震です。色んな場所に被害があるかもしれません。まずはそこを確認するべきでした。


 二人でダンジョンを出るとそこには人だかりが出来ており、色んな人が私達をいえダンジョンを見ています。うわぁーと一言零し、近くにいる人達に紛れて私達は人の流れとは逆のお家に向かって進みます。


 何とか人だかりから抜け落ち着くとスマホに電話が来てることに気が付きました。発信元を見るとお母さんからです。

 電話を取るとカンカンに怒ったお母さんからのお叱りを受けました。何度も電話したのに繋がらなかった、心配したんだからと。

 ダンジョンだと電波が通らないんですかね?

 渋々お母さんからの怒号を浴び、今家にむかってるからと説教第二ラウンドが決定しました。


 お家に帰り着くと私達より先にお母さんの乗っている車がありました。

 しまったまたお叱りが長くなりそうです。

 恐る恐るお家に入りリビングに向かうとお母さんがテレビでニュースを見ながら待っていました。


 「ただいまお母さん」

 「おかえり。まいちゃんお外にいたのね」


 振り返らないお母さんの背中からなにかオーラのようなものが見えるのは幻覚でしょうか


 「お外だったから電話に出れなかっ。ってあれその子は?」


 話しながら振り返りったお母さんは私の全身を見ていましたが足元に視線が止まります。

 なんでしょうと足下を見ますとそこには白ちゃんがいます。

 今までは目の前を通って見ても反応がなかったらしいのですが、今日はなぜバッチリと白ちゃんが見えています。


 「えっとこの前お迎えしました」

 

 私の返答から数秒が経ちお母さんから出た一言目は目をハートにしているので容易に想像が着きます。


 「かわいい!!すっごく可愛い猫ちゃん!!」


 お母さん屈んで白ちゃん出来るだけ目線を合わせなでなでします。されるがままの白ちゃんは撫でさせながら初めてのご挨拶をしました。


 「初めまして白だにゃー。よろしくにゃー」


 白ちゃんの挨拶を聞き、巻くドナルのスポンジボブサップのCMまでとは言わないかそれに近しい悲鳴を上げてお母さんはフローリングに座り込みました。

 

 「もしかして最近出来たお友達って」

 「そうこの子。実はもう一ヶ月以上お家に居たの」

 「そんなに前から」


 私はお友達を家族に紹介出来て嬉しくなり、ついつい白ちゃんをなでなでして手で包み込むようにしてお母さんに渡します。


 「とっても可愛いでしょ!」

 「とても可愛、いです」

 「ありがとうにゃー」


 お母さんには白ちゃんが今まで一緒に生活して、たまに見える場所にいたけど見えなかった事トイレご飯など一切必要無い事などを伝えました。


 「それなら良いけど。もうこんな時間!また会社に戻るけど帰ったらもうちょっと白ちゃんの事聞かせてね」


 しめた!これでお説教回避です!やっぱり可愛いは正義!


 「はーい!行ってらっしゃい」

 「はい!行ってきます」


 お母さんが車を発車させたことを確認して内鍵を占め、冷蔵庫からジュースを取り私達はお部屋に戻ります。

 すると色々な出来事があったせいで、だーっと疲れが出て私はベットに飛び込みます。

 白ちゃんは私の横にジャンプして乗り丸くなります。


 「つかれたー」

 「ほんと!疲れたにゃー」

 「でもお母さんが見えるようになって良かったね」

 「それにゃー」

 「お父さんも見れると良いね」

 「そうだにゃー」

 「他の人も見えるか今からお外に散歩しに出て視線で確認する?」

 「面倒にゃ。今日は疲れたにゃー」

 「確かにそうだにゃー」


 私も猫語が出るほど疲れてしまったので提案は却下されました。本当に一日疲れました。こんな時は白ちゃんを抱きしめて猫吸いしなければ。

 白ちゃんに癒されているとダンジョンの事を思い出します。そしてステータスの書いてあるカードをポケットから取り出し確認します。


 「そういえば白ちゃんはカードどこに隠したんですか?」


 いつの間にかカードを持っていなくなった白ちゃんに素朴な疑問をぶつけます。


 「何となく消えてって思ったら消えたにゃ」


 私も言われた通り真似してみるとステータスのカードが消えて、逆に出てきてと思えば出てきました。見るからにフィクションの塊なカードを見て面白くなり出したり消したりして遊びました。

 あらかた満足したら消して疲れたので久しぶりにお昼寝する事にします。

 

 「おやすみなさい」

 「おやすみにゃー」


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