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白蛇サマが行くっ!  作者: 福寿
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卑怯でも勝てば良いのだ

白悪魔を優先すれば他の悪魔から攻撃を喰らう可能性は大だ。ルーフの回復薬は、僕たちにまで気が回ってないとアテにならないから被弾は絶対無しだ。


一旦距離を取って、魔法の撃ち合いになりながら冷静に考える。物理はあまりだけど魔法は効いてる、しかも回避性能は皆無。


その代わりに反射神経はあるっぽいから接近戦は避けた方が無難だ。ルーフたちが三体相手にしても壊滅してないのが証拠なのだ。


ルーフの覚醒の残り時間は分からない、だけど魔法を使わなかったら少しは長く持つのかいつもよりは余裕がありそう。


とは言ってもジリ貧なのには変わらないし……ってそうだ、挑発の存在忘れてた。どの程度効果があるかは分からないけどやってみる価値はある。


「キヒヒッ!」


「シャァァっ!」


少し近付いて挑発を発動、すると一番近い茶悪魔が反応する。そして僕に爪で襲いかかって来た。それを見ながら後ろに下り、白悪魔も一緒に追いかけて来る。


僕はタイミングを見計らって白悪魔に火球を放つ。一瞬怯みかけた瞬間に高速で首に尻尾を巻き付け、茶悪魔の爪に対する肉壁にする。


「キヒィッ?!」


「シャァァ」


「キヒヒ……」


ちょっと茶悪魔が申し訳なさそうにしてる。悪魔なのに仲間意識あったんだ。まぁ尻尾で倒れてくれない方が悪い、正々堂々?なにそれ美味しいの。


同じ物理のはずなのに爪は何故かそこそこ痛いのか、撃ち合いしてたのもあって白悪魔はかなり弱ってる。今の内に仕留めなきゃ。


茶悪魔は今度は土魔法で攻撃して来る。だけど見てから回避は簡単だから落ち着いて避けて、最後の力を振り絞ろうとしている白悪魔にトドメを刺しに行く。


また高速で尻尾を首に巻き付けて、至近距離火球を浴びせる。


「キヒィッ……」


「シャア!」


「キヒヒ!!!」


「シャっ」


「キヒィッ?!」


茶悪魔が何を思ったのかまた爪で襲いかかって来るけど、僕もさっきと同じように肉壁にして防ぐ。運が悪いことにそれがトドメになって消えて行った。


「キヒ……キヒ!!」


「シャァ………」


僕は何も悪くないけど、何故か凄い睨まれてる。僕はルーフの方へと逃げて、再度挑発を行う。今度は黄悪魔が釣れた。


「ぼぁぁっ!」


「はぁ……はぁ……もう限界です……」


「キヒッ……?!」


ルーフたちの方は赤悪魔を倒し終えると同時に、床へと倒れる音がする。悪魔は二匹共僕にヘイトが寄ってるから万が一の事態はないはず。


白桜はまだ余裕があるのか僕の方へと援護に来てくれる。黄悪魔は多少ダメージを負ってるのか、少し距離を取ろうとしている。


僕は白桜にアイコンタクトで茶悪魔を任せて、黄悪魔の方へと集中する。複数の雷球を掻い潜って後ろをとった。


「キヒッ!」


「シャァっ!」


多少ダメージを負ってるなら、近接戦闘でも勝機はあるはず。加えて魔法の撃ち合いのせいでMPは切れかけてる。


僕はしっかりと攻撃を見ながら、ギリギリの回避をしていく。掴み攻撃は怖いけどちゃんとヒットアンドアウェイを意識したら問題ない。


数分後、焦りが来たのか黄悪魔は大振りな攻撃をして来る。僕はそこで顔に強烈な打撃を与える。黄悪魔は怯み、僕のラッシュをモロに喰らっていく。


「ぼぁぁあ!!!」


「キ……ヒ……」


「シャァァァァア!!!」


「キッ……」


殴った感覚はゴムでも数を積み重ねたらダメージはちゃんとある。そしてやっと僕と白桜は同時に悪魔を撃破した。


「シャ……」


「ぼぁあっ!」


僕たちは急いでルーフの元へと行って様子を見る。汗をかいてるけどちゃんと目は開いてた。どこもケガはしてなさそうだし安心安心。


「無事に倒せたんですね……良かったです。わたしは歩けはしますがもう戦闘は無理です。申し訳ないです……」


「シャァ」


「ぼあっ」


「ふふ、ありがとうございます。では早く目的を済ませて休みましょうか」


ルーフは立って扉を指差す。僕たちは頷いて動き出した。そう言えばクエストの達成条件は???の撃破だ。


この悪魔たちが標的だったのだろうか。でも何か違うような……?それにルーフは手紙を読んでる時に回収って言ってたし。


扉の前に着き、ルーフは扉を開ける。見た目の割にそこまで重くないのか結構すんなり開いた。中を覗くとそこには……心臓があった。


ドクンドクンと血管は波打って、何の保護もされてない石で造られた台座に乗せてある。よく見るとその心臓はドス黒く、普通の物ではなかった。


「……白蛇様、早く壊して!」


「シャ、シャア!」


ルーフが焦ったようにそう叫び、僕は一瞬反応が遅れながらも尻尾で破壊する。硬さはなく、グシャリと言う音と共に潰れた。


「も、もっと! アレは塵すら残したらダメ!」


「シャっ!」


僕は気迫に押されて更に潰す。気持ち悪いけどそこまでして潰さなきゃヤバい物なのかな。元の形が分からなくなるほど潰したところで、ルーフは安堵の息を漏らす。


「悪魔の心臓……何でこんなところに……」


「シャ?」


「ぼあ?」


「い、いえ、取り乱してしまい申し訳ありません。早く帰りましょう」


僕たちはフラフラなルーフを不安げに見ながら、宿屋へと戻って行った。

読んで頂きありがとうございます

フォークリフトの免許を取るためなどで更新がかなり遅れてしまい申し訳ありません。何故か嬉しいことにブクマなどが増えていたので、急いで書きました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 何故か存在する〝悪魔の心臓〟……さて、この心臓は誰のかな?
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