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カラオケ

歌が聞きたいって言ってくれて、カラオケに来ていた。何かわかんないけど…。皆月さんには、吐き出せた。


皆月さんの話を聞いて、胸が痛くなった。親戚の遥香姉ちゃんを思い出した。


【たっくん、私ね!結婚する】


【よかったね】


【よかったのかな?】


【何で?】


【雅夫さん、妊娠してなかったら遥香と結婚なんかしなかったから!って言ってた】


【どういう意味?】


【赤ちゃん出来ないような女はいらないって言われた】


そう言っていた遥香姉ちゃんは、今も全然幸せそうじゃなくて…。子供は、三人出来てるけど、旦那さんは不倫してるって言ってた。


皆月さんの話を聞いて、「でも、でも」って何か言いたそうな気がしたから、「セックスは嫌い?」って聞いたらあっていた。


遥香姉ちゃんも同じ事、言っていた。「子供を作る為だけの道具みたいなセックスは嫌いだ」って…。


そして、俺自身もメンバーといると期待しかしないから嫌いだった。きっと、皆月さんは遥香姉ちゃんとは違って期待しちゃう方なんだ。妊娠したかもって期待して、子供が産めるって期待して、期待する度に駄目だった時に嫌になるのがわかる。


俺も同じだから…。最終の電話がなかなかかかってこなかったら期待した。結局、ギリギリになって不合格だってメールが届いた時には絶望しかなかった。どれだけ泣いた?


皆月さんは、どれだけ悲しい思いをした?


気づけば、皆月さんに触れていてとんでもない言葉が口をついた。


でも、もう止められなかった。色んな感情がぐちゃぐちゃしてて…。そんな俺と凛が惹かれ合うなんて自然な事だった。


気づいたら、夢中でキスしてた。


ここじゃ、続きは出来ないのをわかっていたから家に誘った。


来るかどうかなんてわからなかった。行かないって言われたっていいと思っていたのに、凛は俺の家に来てくれると言った。


シャワーを浴びてる、俺はバスタオルを置いた。律儀に服を畳んでる。俺は、キッチンに戻った。水を入れて、テーブルに置くと暫くして上がってきた。

ドキドキする。俺は、シャワーに入る。


【セックスするんだな】三年ぶりに誰かを抱きたいと思った。出会って、一日目の人とこんな事になったことなんか今まで一度もなかった。


ヤバイ、ドキドキする。今さらながら、緊張してきた。もしも、下手だって思われたらどうする…。いや、そん時はやめればいいだけだ。でも、感じてくれなかったらどうする?いや、それだって仕方ない事だよ!


タラタラと言い訳をたくさんしながら上がった。

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