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世界最強だけど我が道を行く!  作者: ぶちこめダノ
一章 ダンジョンに飛ばされた!?
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8.ざっくり場面設定

俺はラウトという名前を持っているが、1度も名乗ったことはない。

というのは、今まで人間に会ったことがない。



ーーそんなのありえない。



はい、ごもっとも。


さっき言ったことは、嘘ではないがもちろん理由がある。


異世界転生、そういえば多くの人がわかるだろう。


実は、元日本人である。

日本では春輝はるきという名前があった。

ただ、なんやかんやあって、異世界に飛ばされることになった。

そしてこの世界に15、6歳くらいの見た目の少年ーーラウトとして生を受けて以来、人に会っていないということだ。

前世では、友だちも幼なじみだっていたけど・・・ってそんなことはどうでもいい。

人と会っていない時間は1日やそこらじゃない。

なんと3年も人と会ってない。

寂しいか?

うーん、どうだろう。ここに来たのには目的(姉を探すこと)があってのことで、ずっとその目的に向かって生きてたし、そもそも俺は1人でいるのが割と・・・嘘です。めっちゃ寂しいです。

まあ、最初の1年は良かった。

ここに飛ばされて、生きていくために強くなって、目的のために世界中を探し回った。

辛いこともあったけど、それなりにやることがあった。


でも、この世界には何もなかった。

いや、自然が豊かだし、生き物はたくさんいたけど、怪物みたいな恐ろしいモンスターはいるし、毒とか罠とか・・・殺す気か!?

それに何より人っ子ひとり見つからなかった。

世界の隅々まで見たけどいなかった。

そんなすぐに探し尽くせるわけないと思うじゃん?

はい、不正解。

この世界にも魔法というものがありまして・・・

まあ詳細は省いて、結論から言うとこの世界は日本で言うところの東京都くらいの広さしかない。

最初は「めっちゃ広い場所だなぁ」って思って歩いてたんだけど、しばらくまっすぐ進んでいくと、見えない壁みたいなものにぶつかって、先に進めないんだよ。

後から調べたら、魔法で幻影を映してるだけだった。


それでも、なんかいくつかの階層に分かれてて、希望もあるかなぁって、調べたけど、百層くらいで終わっちゃって、2年くらい前にこの世界を制覇しちゃった。


唯一、未知の場所が湖なんだけど、なんかあそこ水底にゲートみたいなものがあって、そこからはこの世界にないものが出てくるんだよね。

でも、自分が通ることはできなかったから、仕方なくあそこで釣りしてる。

実は日本にいた頃から釣りは好きだったからそこまで暇せずに済んだけど、さすがに飽きた。


でも、こんな生活も今日で終わりかもしれない。

何故かって?

なんと3年経ってはじめて、この世界に侵入者がやって来ました。

例の水底ゲートからではなく、何もないところに急に気配が現れたのだ。

それを感知した俺は急いでそこに急行した。



「さて、何が待ってるかなぁ。『転移』」




余談だが、この世界で俺はかなり強くなった・・・と思う。

というのも、ここに飛ばされた時、俺は無力だった。

日本というか、地球上ではトップクラスに強い自信があったが、ここでは無意味だった。


俺がここに飛ばされて初めてあったのは、俺の身長の十倍はある悪魔のような化け物だった。

それ以外にも、本当に倒せるのか疑いたくなるような化け物が沢山いた。

中には、馬鹿みたいにデカい鎌のような武器を振り回す奴もいたし、土が溶けるような熱の魔法を撃ってくる奴もいたし、とにかく人が相手できる範疇を優に超えていた。

でも、殺さなければ自分が殺されるから、死ぬ気で試行錯誤して、何重にも罠を仕掛けて、ようやく倒したわけよ。

そしたら、強くなりました。

自分でもよく分かってないけど、強い敵を倒したからだと思う。

身体能力も意味わからないくらいあがってたし、魔法も想像すれば大抵のことはできた。

そんなこんなで、俺は強くなったと思うのだ。

比較の対象がないからわからないけど。


だから、侵入者が来たとはいえ、そこまで警戒していない。

あんな化け物、ごろごろいてもらっては堪らない。


閑話休題。


そんなこんなで、俺は初めての侵入者に期待していた。


そして、侵入者と俺は満を持して顔を合わせた。


どうしよう。

いま俺は途轍もなく困惑している。


原因は目の前にいる侵入者だ。


人だった。それもただの人じゃない、幼なじみの穂花ほのか暎斗あきとだ。


どういうことだ?


落ち着け、とにかく、まずは状況整理だ。


俺は自分が春輝だったことを伝えた後、いろいろ聞きまくった。



2人は俺より先に異世界に転移して、有名な冒険者になっているらしい。

そしてその仕事でここに来たらしい。

何より驚いたのは、俺が異世界だと思っていたこの場所がダンジョンだったことだ。

そりゃ人がいないわけだ。


納得する反面、こんな場所に飛ばしてくれた神に怒りが湧く。

それはともかく、俺が姉さんを探していることを伝えたら、2人も一緒に探してくれることになった。

やはり、持つべきものは幼なじみだね。


そして、2人からダンジョンの出入り専用の魔法を教えてもらって、3年かけてようやく本当の異世界に出ることができた。




こうして、3人の旅が始まった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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