短編小説・TigerHorse
不思議な短編小説です!
一日一短編
宜しくお願いします♪
私にとっては笑い話だが友人にとってはトラウマらしい。
友人に起きた話。
友人は最近、疲れも取れず不幸も続き困っていた。
何か変なものにでも憑かれているのではないか?
そう思う程に不幸だった。
友人は近くの神社で厄払いしてもらおうと出掛けた。
「あなた、不幸がお続きですな」
修行僧のような格好をした人が声を掛ける。
よく見るとショートカットが似合う女性である。
「はい…困ってしまって…」
この人がどんな人かは知らないが美人に弱いのが男という生き物である。
「あまり良くないものが憑いております」
女性は言った。
「修行の身ですので簡単な払いしか出来ませんが、このくらいであれば大丈夫でしょう。お時間は宜しいですか?」
友人は迷わずに返事をした。
「あ、お願いします」
女性はお経のようなものを唱えだし数珠が巻かれた手を合わせていた。
しかし友人の疲れは引く事はなかった。
数分が経った時。
女性はお経を止めた。
「…あー駄目だ、話にならん」
女性はメリケン宜しくとばかりに数珠を拳に巻き付け、さらにお札を貼り付けた。
「うおりゃああああ!」
友人の顔の左側スレスレを女性の右ストレートが打ち抜く。
「えぇっ」
友人は変な声を漏らした。
いきなりの事で少し漏らした。
「はい、終わりました」
友人の疲れはぶっ飛んでいたが、代わりに何か大切なものを失った気がした。
「もう大丈夫ですよ」
ショートカットの女性の笑顔は眩しかった。
「あはは…あはは…ありがとうございました…」
幽霊とかって殴れるものなのか。
友人のトラウマの話。
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