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白い結婚だったはずの夫が、なぜか私の書いた予算書にときめいているのですが

最終エピソード掲載日:2026/03/13
没落男爵家の娘が嫁いだ先は、赤字だらけの辺境伯領だった。

夫とは白い結婚。互いに干渉しないという契約の下、顔を合わせることすらほとんどない。与えられたのは広い城と、静かすぎる食卓と、埃をかぶった帳簿の山。

けれどナディアには、数字を読む目があった。父の領地が潰れていくのを見てきた目が、この領地にもまだ救いがあると告げている。

夜通し書き上げた予算案を、夫が読んだ。叱られるかと思った。なのに彼は言った。全面的に協力する、と。

領地は少しずつ変わり始める。蜂蜜酒は評判を呼び、商人が集まり、定期市は賑わいを見せる。ナディアの数字が、この土地を動かしている。

一方で、かつて婚約者だった伯爵家の嫡男は、ナディアが去った後の交易路を維持できずにいた。あの計画書を書いたのは、本当は誰だったのか。その真実は、静かに王都へ広がり始めている。

白い結婚の契約羊皮紙には、もう一つの秘密がある。当事者が恋心を抱くと、文字の色が変わるのだ。

執務室の窓辺に、毎朝飾られる一輪の花。彼がいつからそれを始めたのか、ナディアはまだ知らない。
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