レベッカに掛けられた負荷
思っていたよりも負荷が掛かっていない事に困惑するレベッカに、ヒルダが苦笑いをしながら話し掛けていく。
「あ、あははは……負荷が軽いなんて、そんなのは当然じゃないですか、レベッカさん?」
「え? うえっ!? そ、そうなんですか、ヒルダ様!?」
「いきなりレベッカさんが動けなくなるような負荷を掛けるわけにはいきませんからね。調整はしっかりとしたつもりですよ?」
「そ、そうでしたか……あたしは思わず、重い~……死ぬ~……と呻き声を上げるような負荷になるんだと思っていましたよ……」
「そんなことをしたら修行をする前に魔物にやられる危険があるじゃないですか。ですから最初は軽めの負荷にしたのですよ」
「あ、ありがとうございます、ヒルダ様……」
ヒルダの説明を聞いて、その気遣いに涙を溢れさせながらヒルダへ感謝の言葉を伝えていくレベッカ。
こうしてヒルダとレベッカがこのようなやり取りをしているところに、付近を徘徊していたゴブリンが一体、獲物を見つけたと喜びながら二人に襲い掛かってきた。
「……グケッ? ……グケッ、グケッ、グゲーッ……ゲーッ!!」
「……むっ!? ゴブリンか!」
「……相手は一体だけですか……これなら負荷が掛かった状態のレベッカさんの初陣でも問題なさそうですね……」
「そうですね、ヒルダ様! ……そういう事ですのでヒルダ様、あたしは早速あのゴブリンと戦ってみますね?」
「ええ、お願いしますよ、レベッカさん」
「はいっ! さあこいゴブリン! あたしが相手だ!」
「グゲーッ、グゲーッ!」
ヒルダとレベッカへ同時に飛び掛かろうとしていたゴブリンだったが、目の前に立ちはだかってきたレベッカ一人に目標を変更していく。
そうして自身に飛び掛かってきたゴブリンに対してレベッカが、若干重くなった手足に若干、本当に若干の苦労をしながらゴブリンに剣を繰り出していった。
「……う……やっぱりちょっと変な感じがしますね……」
「それはまあ、今までよりも負荷が掛かった状態ですから……」
「そうですね……それでも、食らえゴブリン!」
「グゲッ! グケーッ!」
「……あっ、短剣で……」
「グゲーッ! グゲーッ!」
「くうっ! 接近戦になったか……こうなると軽くて取り回しのしやすい短剣の方が有利か……」
「グゲッ、グゲッ!」
ヒルダの剣を自身の短剣で受け流していったゴブリンが、ヒルダの目の前に着地してヒルダに接近戦を挑んでいく。
このゴブリンの選択に普通の剣を使い、負荷が掛かって動きに若干の制限があるヒルダは舌打ちをしながらゴブリンとの接近戦を始めていった。
閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねよろしくお願いします!




