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魔法使いヒルダのお仕事 ~修行と居住地の発展期~  作者: 篠原2


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クローネからのプレゼント

今さらですが(多分)不定期投稿になると思います…。

ショートソードとレザーアーマーを受け取ったヒルダに、クローネは他に何が必要な物になるかを考えていく。


「よし、これでとりあえず武具のプレゼントは終わりました。さて続いては……」


「……続いて? お師匠様、まだ他に何かあるのですか?」


「それはもちろんあるわ。旅先で野宿をする事になった時はテントが必要になるし、いつ町や村で食料の確保が出来るかわからないから、ある程度の保存食も必要になってくるし……」


「……そう言われれば、確かに……」


「そうでしょう? だから、はい、ヒルダ」


「……え? あっ、これは……!」


「これもまたお下がりになってしまうけど、私が使っていたテントよ。保存食はまあ……この家にある物を好きなだけ持っていくと良いわ」


「……お師匠様……」


長旅に必要になりそうな物を、次々と用意していくクローネ。

そんなクローネの優しさと手際にヒルダが感動していると、クローネがヒルダの肩に優しく手を置いてきた。

そのクローネの行為にヒルダが軽く困惑していると、クローネがヒルダに優しく語り掛けてくる。


「……ヒルダ……」


「……うん? あ、あの、お師匠様……」


「旅先で何か、必要な物が出来た時は遠慮せずにここへ戻ってきなさい。私が用意出来る物なら私が用意しますからね?」


「……お師匠様……」


「それから、誰かが何か、あなたの実力を疑うような事を言ってきたとしても、負ける事なくいつまで胸を張っている事。良いですね?」


「……え……でも、お師匠様……」


「大丈夫。あなたは私の厳しい修行を最後までやり遂げてきたんですもの。誰にもその実力を疑われるような事はないわ」


「お師匠様……」


クローネの言葉を聞いたヒルダは、我慢出来ずに涙を流してしまう。

そんなヒルダの涙を優しく拭き取ったクローネが、ヒルダにそろそろ出発するように、と声を掛けていった。


「ふふ、泣かないの、ヒルダ」


「……はい、お師匠様」


「うん、良し。さあヒルダ、そろそろ出発しなさい。名残惜しいのはわかりますが、いつまでもこうしているわけにはいかないのですから……」


「……はい、お師匠様」


クローネの言葉に応じ、家の外に出ていくヒルダ。

その後を追ってクローネも外に出ていくと、ヒルダはクローネに見守られる形で箒を取り出していく。

そうしてヒルダはその箒に跨がり、意識を集中させていった。

すると箒と箒に跨がったヒルダがゆっくりと浮き上がっていく。

その様子を感慨深げに眺めるクローネに、ヒルダが手を振って挨拶を行う。

クローネがその挨拶に応えて手を振り返していくと、そのクローネの挨拶を見届けたヒルダが箒を発進させていった。

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