クローネからのプレゼント
今さらですが(多分)不定期投稿になると思います…。
ショートソードとレザーアーマーを受け取ったヒルダに、クローネは他に何が必要な物になるかを考えていく。
「よし、これでとりあえず武具のプレゼントは終わりました。さて続いては……」
「……続いて? お師匠様、まだ他に何かあるのですか?」
「それはもちろんあるわ。旅先で野宿をする事になった時はテントが必要になるし、いつ町や村で食料の確保が出来るかわからないから、ある程度の保存食も必要になってくるし……」
「……そう言われれば、確かに……」
「そうでしょう? だから、はい、ヒルダ」
「……え? あっ、これは……!」
「これもまたお下がりになってしまうけど、私が使っていたテントよ。保存食はまあ……この家にある物を好きなだけ持っていくと良いわ」
「……お師匠様……」
長旅に必要になりそうな物を、次々と用意していくクローネ。
そんなクローネの優しさと手際にヒルダが感動していると、クローネがヒルダの肩に優しく手を置いてきた。
そのクローネの行為にヒルダが軽く困惑していると、クローネがヒルダに優しく語り掛けてくる。
「……ヒルダ……」
「……うん? あ、あの、お師匠様……」
「旅先で何か、必要な物が出来た時は遠慮せずにここへ戻ってきなさい。私が用意出来る物なら私が用意しますからね?」
「……お師匠様……」
「それから、誰かが何か、あなたの実力を疑うような事を言ってきたとしても、負ける事なくいつまで胸を張っている事。良いですね?」
「……え……でも、お師匠様……」
「大丈夫。あなたは私の厳しい修行を最後までやり遂げてきたんですもの。誰にもその実力を疑われるような事はないわ」
「お師匠様……」
クローネの言葉を聞いたヒルダは、我慢出来ずに涙を流してしまう。
そんなヒルダの涙を優しく拭き取ったクローネが、ヒルダにそろそろ出発するように、と声を掛けていった。
「ふふ、泣かないの、ヒルダ」
「……はい、お師匠様」
「うん、良し。さあヒルダ、そろそろ出発しなさい。名残惜しいのはわかりますが、いつまでもこうしているわけにはいかないのですから……」
「……はい、お師匠様」
クローネの言葉に応じ、家の外に出ていくヒルダ。
その後を追ってクローネも外に出ていくと、ヒルダはクローネに見守られる形で箒を取り出していく。
そうしてヒルダはその箒に跨がり、意識を集中させていった。
すると箒と箒に跨がったヒルダがゆっくりと浮き上がっていく。
その様子を感慨深げに眺めるクローネに、ヒルダが手を振って挨拶を行う。
クローネがその挨拶に応えて手を振り返していくと、そのクローネの挨拶を見届けたヒルダが箒を発進させていった。
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