空腹のレベッカ
ヒルダが音のした方向に目を向けていき、レベッカが顔を真っ赤にしていく。
そんなレベッカにヒルダが色々と確認し始めた。
「……レベッカさん……?」
「……はい……」
「……一つお尋ねするんですけど、もしかして何も食べていないんですか?」
「……はい……」
「……もしかして、朝起きてすぐにそのまま、何もしないでダンジョンにやってきたんですか……?」
「……いえ、大急ぎで身支度だけはしました……」
「……つまり、身支度だけしたら、他の事は何もせずにダンジョンに来た、と……?」
「……はい、そういう事になります……」
「……ええ……」
「……ごめんなさい……」
レベッカへの質問で、レベッカが目を覚ました後、身支度だけしたら他の事はすべて無視してダンジョンへやってきたと聞いたヒルダが、その行動に引いていく。
そんなヒルダの反応を見たレベッカが顔を真っ赤にしたままで目線を下に落としていった。
そんな中で再びレベッカのお腹が鳴ってしまい、次の瞬間、レベッカは完全に固まってしまう。
そんなレベッカの様子を見かねたヒルダが、マジカルストレージから保存食を取り出すとレベッカに差し出していった。
「……はあ……まったく、レベッカさんは……」
「すみませ、あ……」
「……はあ……よっと、マジカルストレージ」
「……え?」
「……う~んと……どれが良いかなぁ……まあ適当に色々取り出せば良いかな……?」
「……あの、ヒルダ様? さっきから何をしているんですか……?」
「……ちょっとだけ待っていてくださいね、レベッカさん……よし、こんな物で良いでしょう。はい、どうぞ、レベッカさん?」
「……え? えっ!? なんですかこれ!? 食べ物!?」
「はい。私が旅立ちの日にマジカルストレージへ放り込んだ保存食です。今はとりあえずこれで我慢してくださいね?」
「えっ!? こ、これ、食べて良いんですか!?」
「はい。私も一緒に食べますけどね」
マジカルストレージから取り出した保存食を、笑顔でレベッカに差し出していくヒルダ。
こうして差し出された保存食を申し訳なさそうに見つめていたレベッカだったが、またしてもお腹が鳴ってしまった為、ヒルダに感謝の言葉を伝えながら保存食を食べていった。
「……う、うう、でも……でも……あう……」
「ほら、遠慮なんて全然しなくていいですから、はい」
「う、うう……ありがとうございます、ヒルダ様……あ、美味しい……」
「ふふふ。それでは私もいただきますね。はぐ。もぐもぐもぐ……」
ヒルダから手渡されたパンを、泣きながら食べていくレベッカ。
そんなレベッカを見ながらヒルダもパンにかぶりついていった。
閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねよろしくお願いします!




