修理後の試運転
核の取り替え作業が完了した魔道具を持って、ヒルダがクラドの家を後にする。
そんなヒルダの姿を見た村人達が、ヒルダに駆け寄っていき、魔道具の修理が完了したのか? と次々に問い掛けていった。
この問い掛けにヒルダは、試運転をして問題無く動けば修理は完了だと答えていく。
「……うん? ヒルダさんが出てきたぞ?」
「という事は、魔道具の修理は終わったのかな……?」
「ヒルダさん! 魔道具の修理は終わったのですか!?」
「ああ、皆さん。一応は終わりました」
「おおっ!」
「残すは試運転をして、そこで問題が起きなければ修理は完了です」
「おおおっ!!」
「というわけで試運転に行くんですけど、皆さんも見に来ますか?」
「は、はいっ!」
「行きます行きます!」
ヒルダから試運転の見物に来るか? と誘われた村人達が、我先にと賛成してくる。
そんな村人達の様子に苦笑いしたヒルダが少しだけ後悔しながら、魔道具が設置してあった場所に向けて歩き出していった。
これに村人達もぞろぞろとついていき、村人達の見守る中で魔道具の試運転が始まったのである。
「……魔道具が設置されていたのは、ここですね?」
「はい。ここでその魔道具は村の水源になっていました」
「わかりました。それではここに設置して、と……」
「……」
「続けて魔力を核に込めて……」
「……」
「……よし……これで後は実際に動かしてみるだけですね……皆さん!」
「は、はいっ!」
「少しだけ後ろに下がっていてください! どれだけ水が湧き出るかがわからないので!」
「わ、わかりました!」
ヒルダの注意に従って後退していく村人達。
そうして村人達が充分に下がったところで、ヒルダは魔道具を動かし始めていった。
「……うん、そのぐらい離れていてもらえれば大丈夫でしょう。それでは皆さん!」
「はい!」
「今からこの魔道具を動かしていきます!」
「はい、わかりました!」
「それではいきます! 魔道具、始動!」
「……」
ヒルダは自身が発言すると同時に、魔道具を始動させていく。
その様子を村人達が固唾を飲んで見守る中、魔道具から水が吹き出してきた。
その光景に村人達が大歓声を上げていき、ヒルダはすぐにその場から離れていく。
そうして村人達の所まで移動したヒルダが村人達に、これで大丈夫なのか? と尋ねていった。
「……おおっ!? いきなり勢い良く吹き出しましたね!?」
「おおっ!! 水だ!!」
「水だ!! 水が吹き出したぞ!!」
「やった!! これで村は助かる!!」
「ありがたやありがたや……」
「……ふう、ここまで離れれば大丈夫ですね。皆さん!」
「はいっ!」
「これで魔道具の修理は完了という事で、よろしいですか?」
「はい!」
「ありがとうございます、ヒルダさん! いえ、ヒルダ様!!」
「……あ、あははは……ヒルダ様、ですか……」
村人達の反応に、ヒルダはまたしても苦笑いを見せていく。
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