戦利品持ち帰り問題?
ラージラビットを瞬殺したヒルダが、戦利品としてラージラビットが落としていったウサギ肉と核を指差しながらレベッカに声を掛けていく。
「……戦利品を落としましたけど、これで良いんですよね? レベッカさん?」
「……あ? ……あ、ああ、それで大丈夫なはず……ああ、はい、大丈夫です!」
「そうですか、それは良かった」
「ええ……ただ……」
戦利品の確認をしたレベッカが、嬉しそうにヒルダへ大丈夫だと報告を行う。
この報告を聞いたヒルダも嬉しそうに微笑むと、レベッカが少しだけ表情を曇らせながら戦利品に目を向け始める。
これにヒルダが首を傾げながら声を掛けていった。
「……うん? ただ? ただ、どうしたんですか、レベッカさん?」
「ただ、狩りすぎても持って帰れる量に限度がありますからねぇ……それが残念なんですよねぇ……」
「……ああ、持ち運びに困る、という事ですか?」
「はい、そういう事です。せっかくヒルダさんと一緒に探索してるんですから、今の間に狩れるだけ狩りたいんですけどね……」
ヒルダの質問に残念そうな表情で答えていくレベッカ。
そんなレベッカの返答を聞いたヒルダが、クスッと笑った後でラージラビットの戦利品をマジカルストレージに収納していった。
「ふふっ、そういう事でしたか。心配して、少しだけ損した気持ちになってしまいましたよ、レベッカさん?」
「あ、ひどいなぁ。私達の村だと結構な死活問題なんですよ?」
「ああ、ごめんなさい。心配して損をしたというのは、戦利品をすべて持ち帰れないと思っているレベッカさんに対してですから」
「……え? それはどういう……?」
「こういう事です。マジカルストレージ!」
「……へえっ!? ヒ、ヒルダさん、ヒルダさんって、マジカルストレージも使えるんですか!?」
「ええ、お師匠様からばっちり教えてもらいました。ですから帰りの荷物の心配は無用ですよ?」
「……わかりました……ありがとうございます……」
「……あれ? もう少し喜ばれるかと思っていたのですが、そうでもないですか?」
「い、いえ、そんな事はありません! ちょっと驚いてしまっただけですから……」
「……そうですか……それでは探索の続きを始めていきますか?」
「はい!」
ラージラビットの戦利品をマジカルストレージに収納しながら声を掛けてくるヒルダに、レベッカがなんともいえない表情で答えていく。
……こうして荷物が持ち帰れないという不安から解放されたレベッカは、スライム探索の合間に見つけたラージラビットを積極的に狩っていくようになる。
そうしてラージラビットを四体狩り倒したヒルダとレベッカの前に、遂にお目当てのスライムがその姿を現したのであった。
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