ヒルダ、ダンジョンに向かう
村人達に案内されたヒルダが到着したのは、一つのボロボロになった小屋だった。
これにヒルダは首を傾げながら村人達に、これがダンジョンなのか? と尋ねていく。
するとこの質問に村人達はなんともいえない表情で笑いながら、ダンジョンはこの小屋の中にある、と返答してきた。
「……こちらですか? 本当にこちらに、ダンジョンという物があるんですか?」
「ええ、ヒルダさん。ほら、到着しましたよ、ここです」
「……ここが、ダンジョン……? 私には、ただのボロボロになった小屋にしか見えないのですが……?」
「……はは、まあ、外から見ただけではそうなるでしょうな」
「ええ。ですが問題のダンジョンは、この小屋の中にあるのです」
「小屋の中にダンジョン? ……はあ?」
「……まあ、見てもらえればわかりますよ」
「そうですね。さあヒルダさん、どうぞ小屋の中へ……」
「……わかりました」
村人達に促される形で小屋に入っていくヒルダ。
そうして入った小屋の中には、何も無い殺風景な空間が広がる以外、気になる物は特に存在しなかった。
これにヒルダが再び首を傾げていると、村人達の中にいたヒルダと同い年ぐらいの少女が何かを取り出し、その何かを地面に向けてかざしていくと、地面が光って紋章のような図形が浮かび上がったのである。
「さあ、ここですよ、ヒルダさん」
「……ここですか? 私には何も無い殺風景な小屋の中だとしか思えないんですけど……?」
「ふふ、まあ今のままではそうでしょうな……ほら、あれを」
「うん!」
「え?」
「封印解除! ダンジョンの入り口よ、その姿を現せ!」
「え? え!? ……これは……紋章……魔法を使った封印術式……!?」
「ええ、そうですよ、ヒルダさん」
「……それじゃあ、ここがダンジョンの入り口……?」
「はい。この封印術式の先が、ダンジョンになっているのです」
村人達からダンジョンの入り口を示されたヒルダは、その封印術式の先に向けて一歩を踏み出す。
そんなヒルダに、ダンジョンの封印を解除した少女が声を掛けてきた。
「ヒルダさん、もうダンジョンに入っていきますか?」
「え? ええ、そのつもりですけど……?」
「わかりました。それではあたしもお供しますね!」
「……へ? お供?」
「はい!」
ダンジョンに入っていくと発言したヒルダに、少女がとても良い笑顔でお供をすると申し出てくる。
この少女の発言にヒルダが困惑していると、少女は自分が同行しなければいけない理由をヒルダに説明し始めていった。
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