ゾンビパニック世界でおっさんがレアアイテムを集めてハーレムを作って成りあがる 限定品缶コーヒーを手に入れろ!
突如として起こったゾンビパニック。
災厄に飲まれ、世界は滅亡した。
しかし、人類は滅亡していなかった!
生き残った彼らは残された旧世界の遺産を巡り、熾烈な争奪戦を繰り広げていた!
「おらっ!」
俺はゾンビの頭部にバールのような物を叩きこむ。
「ふぅ……きりがないな」
俺は今、東京にいる。
レアアイテムを手に入れて依頼人へと届けるのだ。
旧文明が残したレアアイテムを巡って千葉連邦・埼玉同盟・横浜市国が熾烈な争いを繰り広げている。
それぞれの国にギルドが存在し、出世争いに負けた俺は追放処分を受け、今はソロで活動中だ。
今回の依頼は限定品の缶コーヒーを手に入れること。
コレクター涎垂のレアアイテム。旧世界で流行った『あにめきゃら』がプリントされている
成功報酬が牛一頭と破格なので、確実に依頼をこなしたい。
「むっ……この家は……」
俺は高級住宅街にある廃墟の前で足を止めた。
それなりにセキュリティが高く侵入するのに手間取ったが、ベテランの俺にとってこれくらいは朝飯前だ。
容易に中へ入ることができた。
「ここは……?」
どうやら普通の住居というわけではなさそうだ。
長年放置されている割にはキレイだ。
どうやらドローン掃除機が活動しているようで、清潔が保たれている。
太陽光や風力による自家発電により電気が通っているらしい。
この家に侵入するのは俺が初のようだ。
掘り出し物の予感に胸を躍らせながら地下室を探す。
たいていの場合、大切なものはそこに隠す。
案の定、地下へ続く扉を発見。
時間をかけてハッキングして開錠。
地下への階段が現れた。
降りて行くとそこには――
「なんだよ……これ?」
いくつもの未だ起動中のマシーン。
何やらカプセルのようなものが見える。
その中には――人?
人間の少女が収められている。
どうやらパニック発生時に住人が子供をコールドスリープしたらしい。
機械を操作すると、機能が停止してカプセルが開いた。
「オジサン……誰? お母さんは?」
不安そうにする少女。
やれやれ、これは面倒なことになったぞ。
乗りかかった船だ、俺がこの子をなんとかしよう。
「今はちょっと面倒なことになってるんだ。
安心してくれ、オジサンが君を守るから」
少女の頭をそっと撫でる。
彼女を連れて帰るのは難しそうだ。
しばらくはここを拠点に活動するしかあるまい。
それから少女の家に残されたハイスペックなドローンを駆使して夢の無双ハーレム生活が始まるのだが、その話はまた別の機会に。