こんなシンデレラは嫌だ その2
いつも継母やその連れ子にこき使われて、みすぼらしい格好をしたシンデレラ。魔法で美しいドレスとガラスの靴を手に入れ、舞踏会に向かいます
魔法使いのおばあさんには「12時の鐘がなり終わるまでに帰らなければ魔法は解けてしまうよ」と言い聞かされていました
キーンコーン
舞踏会の会場に時計の鐘が鳴り響きます。
王子様との楽しいひと時に夢中になっていたシンデレラは我に返りました。
「12時の鐘がなり終わる前に帰らなければ魔法は解けてしまうよ」そういった魔法使いのおばあさんの言葉を思い出しました。
「わたしは12時までにどうしても帰らなければなりません。楽しいひと時を本当にありがとうございます」
シンデレラは駆け出しますが、慌てていたため階段のところでガラスの靴が脱げてしまいました。靴を拾おうとしましたが、鐘がなり終わるときは迫っています。仕方なくシンデレラはそのままカボチャの馬車に飛び乗ります。
急いでシンデレラを追いかけてきた王子様はシンデレラのガラスの靴を拾い上げました。
ツン!
通気性のまったくないガラスの靴は蒸れ、硬いので豆も潰れひどい悪臭です。百年の恋も一時に冷める王子様でした。