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こんな人魚姫は嫌だ その1

王子様に恋をしてしまった人魚姫。声と引き換えに人間の姿を手に入れますが、王子様と結婚できなければ海の泡となって消えてしまいます。

「僕と結婚してください」

他国のお姫様に結婚を申し込む王子様を人魚姫は影から見守ります。できれば「貴方を助けたのは私なのです」そう言って泣き叫びたいのですが、声を失った人魚姫に出来るのはただ見守って涙を流すことだけ。

王子様と結婚できなければ自分は海の泡となって消えてしまう。でもそのほうが良いかもしれない。王子様と結婚できずに悲しみに暮れて生きていくよりは

笑顔の二人を見続けることに耐えられない人魚姫は踵を返して海に向かって駆け出そうとしました。その背中に駆け寄ってきた王子様が叫びます

「僕と結婚してください」

「!?」

「心配しなくても大丈夫。王族の重婚は普通のことです」

「・・・・・」人魚姫は思考停止してうなずくことしか出来ません。

「良かった、ありがとう」

そう言うと、王子様は再び駆け出しました


「僕と結婚してください。心配しなくても大丈夫。王族の男同士の結婚は普通のことです」


「僕と結婚してください。心配しなくても大丈夫。王族の兄妹の結婚は普通のことです」

海に向かって叫びます

「僕と結婚してください。心配しなくても大丈夫。王族の人魚との結婚は普通のことです」


「僕と結婚してください。心配しなくても大丈夫 ・・・・・」


えっと、人間になる必要なかったんじゃね?

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