第7話
『お集まりの皆様、宴もたけなわではございますが、これにて懇親会を終了とさせていただきます。本日はお集まりいただき、誠にありがとうございました』
・・
チャンス無かったーorz!
(司会者の締めの挨拶とともに、なんとなく蛍の光が聴こえてくるよ・・)
(↑幻聴)
僕が甘かった。。
あれが最初で最後のチャンスだったのか・・
(チャンスの神様は、前髪しか無いって言うもんな)
落胆しながらも、上村様にチラッと目をやる。
パーティー中もずっと、上村様の動向が気になってた。
やっぱり上村様って、男性を寄せ付けない雰囲気を醸し出してるんだよな〜。
パーティーなんだからもちろん、男性と仲良さそうに話したりとかしてるのに、
隙が無いというか、、、
しっかりしてるというか、、、
(正直、かなりタイプだ)
それに引き換え・・
(↑目線は、姫川様へ・・)
姫川様ときたら・・
隙だらけ!
ってか隙しかない!
(確実に男性の皆様からチョロそうだと思われてる)
ほんと、危なっかしいな。
・・僕の目線に気付いたのか、姫川様が近寄ってくる。
ヤバっ!
慌てて目を逸らすも、時すでに遅し。
「2次会行こーぜ!」
「(げ)えっ!?」
ざっと見た感じ、姫川様の後ろに10人くらいの男女が集まっている。
(・・マジか!?超絶ダルい!!)
「ダメ・・ですよね?」
ついつい隣にいる新山さんに助けを求めてしまった。
でも、新山さんならきっと”ダメです!“と言ってくれるはず!
「別に構いませんよ」
構わんのかーーい!
「誰か監視役がいた方が問題も起きないでしょうし」
「でしょでしょ!?」
姫川様は嬉しそうに同意している。
くっ、この2人、、、
グルだな!
(↑気のせい)
「でも、、明日も僕、仕事ですし・・」
「・・あの・・私も2次会に行っていいですか?」
・・んっ?
マジで!?
まさかの上村様が立候補!?
「おっ!もち(ろん)!!どーぞどーぞ!!」
・・
「・・ぼ、僕も行きます!」
・・
キターーー!
神様が与えてくれたラストチャンス!!
今度こそ、このチャンスをモノにして見せる!!
・・
とか言ってどうせまた、
『チャンス無かったーorz!』
のパターンで何事もなく終わるんだろうなぁ〜。(悲笑)
・・と思っていたのに、、
まさかあんな事が起こるとは・・
この時はまだ、知る由もなかった。
(↑ホラーかて)