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結婚相談所Sプラン  作者: みゃう
10/27

第10話

〜翌日〜


くそ〜。気分悪い。

(↑二日酔い)


シフト入れなきゃよかった。


(飲むってわかってたら絶対入れなかったのに)


軽くぼやきながらも、フロマージュに向かう。



・・



・・もう昨日の事を、ゴチャゴチャ考えるのは止めよう。


ただでさえ気分が悪いのに、精神が崩壊してしまう。


どうせもう、あの人と会う事もそんなに無いだろう。


・・ってか、できればもう会いたくない。



あの人、フロマージュを退会してくれないかなぁ〜。

(↑ヒドイ)



ゴチャゴチャ考えてる間に、フロマージュに到着。


・・よし!2時間くらいだし、


いっちょ気分入れ替えて、頑張りますか!


「お疲れ様です!」


「お疲れ様です。

 佐伯さんにお客様が来てますよ」


「・・えっ?」


「奥の部屋でお待ちです。

 予約のお客様が来るまでそんなに時間もないので、早く済ませてくださいね」


新山さんから釘をさされる。


「はっはい・・」


嫌な予感がする・・


奥の部屋に行きたくない・・


奥の部屋は部屋の作り上、

中に入らないとお客様が見えない。


まさにビックリ箱を開ける気分だ。



・・くそ!


めちゃくちゃドキドキする!


でも・・


行くしかない!!



(そーっ・・)



「うわ!」


予想通りの結果に、つい心の声が漏れてしまった。


「なんだよ『うわ!』って!」


「いえ!・・すいません。。」



何で姫川様がいるの!!!???

(↑パニック)



絶対会いたくなかったのに!!!!!



くそ・・


恥ずかしくてまともに顔を見れない。。。

(↑ピュア)



「ってかおせーぞ!遅刻かよ!」


姫川様の声は明らかに不機嫌だ。


「いえ、遅刻じゃないです!

 僕の出勤時間は固定ではないので・・」


「えっ?」



・・ヤバッ!


不審がってる??


もしSプランの事がバレたら、

いろいろとめんどくさそうだ。



「・・へぇ〜、イマドキの会社なんだな」


「はっはい!そうなんです」


助かった・・


姫川様にとっては、


出勤時間が固定じゃない=イマドキなのか。


・・


って!そうじゃない!!


「姫川様!何でいるんですか!?」


「昨日サエクロプスが『明日も僕、仕事ですし・・』とか言ってたから来たんだよ」

(↑声真似すな!)


何だよサエクロプスって!!

(サイクロプスだろ!無理矢理すぎ!)



・・ん?



えっ!!?



ぼっ、僕に会いに来たの!!!?



・・一気に自分の耳が赤くなっていくのを感じた。

(↑普通は顔が赤くなるんだけどな)


「いや、だから何で僕に、その、

 会いに来たんですか?」


「えっと、、あの人、、

 ほらあの、お見合いを申し込んだ・・」


「五十嵐様?」


「あっそうそう!

 イガラシさんと来週会うことにしたから」


「・・そうですか。

 それはおめでとうございます」


・・なんだ。


ただ報告に来ただけか。

(↑ちょっと残念)



「だから、来てね」


姫川様が可愛らしくウィンクする。


「・・はっ?」


「うん。だから、、ついて来てね」



「・・何故です?」


「だって、気まずいじゃん」


この人、マジで何言ってんだ?


「いやいや!!

 昨日仲良く話してたじゃないですか!」


「う〜ん・・

 実は酔っててあんま覚えてないんだよね〜」


姫川様は申し訳なさそうに笑っている。


「えっ!じゃあ・・」


言いかけて口をつぐんだ。


あのキスのことも覚えてないのか?


こっちはこんなに悩んでるのに・・


腹は立ったが何とか気持ちを抑え、平静を装った。


「せっかく二人で会うのに、

 僕がいたら五十嵐様が嫌がるでしょう?」


「いやっ、これ、

 イガラシさんからの提案なんだぜ??」


「えっ??」


姫川様がカバンの中をガサゴソしてスマホを取り出し、


五十嵐様とのやり取りを見せた。


・・いや、


スマホの画面バッキバキやん。(笑)


(内容が頭に入ってこない)


・・ってか、


やっぱり五十嵐様と連絡先交換してるよな〜・・

(↑どこにガッカリしてんだよ)


スマホを見せながら、姫川様が続ける。


「実はイガラシさんも酔ってて、

 ほとんど覚えてないらしいんだと。

 共通の知り合いの君に来てほしいってさ」


「・・!」


覚えてない??


・・いやっ、嘘だね!


酔っ払って意識が朦朧だった人が、


あんな顔で僕を見るはずがない!!


五十嵐様は絶対に覚えている。。


・・きっキスのことも。(ドキドキ)


・・


なるほどね。


これは言わば、、



五十嵐様からの果たし状だ!

(↑はい??)


ここで逃げては男がすたる!!

(↑変なところでスイッチが入るタイプ)


「わかりました。付き添います」


「マジで!?おっしゃ!」


姫川様は見るからに嬉しそうだ。


(わかりやすい人だな・・)


「おし!じゃあ連絡先くれ!!」


「えっ?」


「集合日時と場所が決まったら連絡するから」


・・そっか。


そりゃそうだよな。



・・あっ!


思い出して、内ポケットに手を伸ばす。


この間準備した名刺が、まさか役に立つとはね。


上村様に渡すはずだった名刺が・・

(↑ちょっと切ない)


「どうぞ」


「サンキュー!じゃまた!」


「はい。お疲れ様でした」



・・ふぅ〜。


やっと帰ってくれた。


とりあえず、、、



僕も帰りたい。


(既に1日分の仕事を終えた気分だよ)

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