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アヴリオン イストリア  作者: カワノタミ
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救出作戦3

 夜になった岩石地帯は異常なほどの冷気をまとい生物を拒む。


 物音は風によって転がる石からの音だけだった。


 冷たい夜風が何年も吹き続け、岩の表面を少しずつ削ったことでできた岩の道を二つの影が通り過ぎる。


「・・・ジイさん、あれか?」


「そう、あの穴が盗賊のアジトの入り口じゃ」


 ウィンとスワイオールはアジト入り口から少し離れた岩の裏で様子を伺う。


「見張りがいねぇようだ。今がチャンスか?」


 岩から飛び出そうとするウィンをスワイオールが止める。


「まぁ待て、そう急くでない。よく耳を澄ましてみろ、足音が聞こえるじゃろうが」


「・・・分からん、風がうるさい。というか、俺は別に訓練した兵士じゃない、一般人なんだよ。一般人にそんなことがわかるか!」


「・・・」


 スワイオールは反抗的なウィンの目を睨み、ため息をついて岩から出た。そして、身も隠さずに真っ直ぐと入り口に向かっていき、何の警戒もなく洞穴の中に入っていった。


 ウィンは唖然としていたため、ボケたとしか思えない行動に置き去りにされる。


 ハッと我に返り、急いで洞穴に入ろうとすると、中からスワイオールが戻ってくる。片手は盗賊の一員を引きずっていた。


「・・・えぇ!?」


「ほれ、どうせお前なんぞに戦闘は期待しとらんよ。まったく、これまでの1ヶ月間は何をしとったんじゃ!?」


「・・・アンタがそんな強いなら、俺必要なかったでしょ。」


 老人といえども流石は万能の王にお供した男である。ウィンはおもわず驚嘆の声をもらす。


「お前を連れてきたのには理由がある。まだ言えんがな」


「そうかい、じゃあ聞かないことにするよ」


「とにかくこれで見張りはいなくなった。さぁ、行くぞ!ここからはワシも手助けしづらくなるからな」


「ああ、とうに闘う覚悟はできてる。」


 合図とともに2人は洞穴に飛び込んだ。

作品を読んでくださった方、ありがとうございます。作者のカワノタミです。

趣味で描いているこの作品ですが、実に半年近く更新していなかったことを申し訳なく思っています。

今後とも連載は続けるつもりですのでどうか「あ、まだやってたんだ。」的な気分で読み続けていただけると幸いです。

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