動乱終結
ヴァルミア王国に起きたかつてない大事件は騎士たちの活躍によってひとまず終わりへと向かっていた。
市民は生きていることを喜ぶ者もいれば、その被害から将来に不安を抱く者もいた。
騎士たちは行方不明者の捜索を続け、見つけ次第救助に向かっていた
そんな中、リアはある場所へ走っていた。
「確かこの辺りで最後に魔力を感知したはずだけど、、、いた!」
そこにはウィンとキラーウェの二人が倒れ伏していた。リアはウィンに駆け寄り無事を確認する。勝敗は無傷のウィンと白目を向き泡を吹いて倒れているキラーウェを見れば聞かずとも明らかだった。
「よかった、まさか本当に勝つなんて」
リアは胸をなでおろした。キラーウェはひとまず後にし、まずはウィンを医療班に連れていこうとする。彼がいなければどうなっていたことか、言葉にならないほどの感謝で心が満ちていく
「キラーウェよ、お前の敗北など誰が予想したか」
振り返るとキラーウェのそばに別の男が立っている。リアはウィンを守るように警戒する。
強い、おそらくキラーウェという男より
「そんなに怖い顔するなよ、俺はコイツを回収しに来ただけさ」
男はリアに背を向ける
「どうしてこの国を襲ったの!?あなた達は何者なの?答えなさい!」
男が振り返る
「お前に教えてこちらのメリットになることがあるのか?、、、やっぱここで殺しとくか、その男も一緒にな」
男の魔力に殺意がこもる、リアは背筋が凍る感覚に襲われる。震えが止まらない、嗚咽が漏れる、立っているのがやっとだ。
「流石は聖騎士だな俺の威圧を受けてもまだ敵意を向けてくるやつはそういない、が無駄な勇気だ。」
男が手を向ける。リアは恐怖で全く動けない
(動かなきゃ殺される、お願い動いて!)
しかし体は動こうとはしない。そして、、、
「、、、ずいぶんと早くお戻りになられたな、国境まで飛ばしておけばよかったか?」
男の手が止まる。男の視線の先、リアの後ろにはラスティナがいた。
「黙ってここから失せろ。さもなくば無事では済まさんぞ、腕輪も置いていけ」
冷ややかに威嚇をするも男は平然としている
「俺が誰だかわかってんのか?腕輪は返さん、お前から逃げ切るのは決して不可能じゃないぞ」
殺意と殺意がぶつかる、リアはもう立ってはいられなくなり座り込んだ。一瞬ラスティナがそれに気を取られスキがうまれる。突如キラーウェが起き上がり、間に壁を作りだした。
「しまった!すでに意識があったのか」
すぐさま壁を破壊したがすでに2人の姿はどこにもなく逃げた形跡もなかった。リアは瞬時にそれが自分のせいだと悟る
「ティナさん、ごめんなさい」
申し訳ない気持ちでいっぱいになるが、それはラスティナも同じであった
「謝るのは私の方だ。間に合わなくてすまない、私は騎士失格だ。お前はよくやったよ、お前のおかげで王宮は守られた。」
リアは込み上がる涙をグッと抑える。今は泣く時ではないとわかっているから
「・・・私1人では何もできませんでした。ただ呆然としていたときに前から手を引かれて、それでやらなければならないことに気づいたんです」
そう言って、リアはウィンに目を向ける。
「そうか、、、さあみんなのところへ戻ろう。彼には聞きたいことがたくさんあるがまず回復が先だな」
2人はウィンを担いで歩き出した。
この事件の発端が明らかになったのとウィンが目覚めたのはこの2日後のことだった
読んでくださった方ありがとうございます。作者のカワノタミです。やっとひと段落ついた感じになりました。ここから話を広げていくべきか否か、、、さて次回の話は「帰ってきた王宮トーク」です。また読んでくださいね




