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アヴリオン イストリア  作者: カワノタミ
14/25

騎士vs巨人

 巨人は王宮を目指して歩いていた。『命令』の力は絶対的なものであるが、それを対象自身が拒否することは決して不可能ではない。


 しかし放棄すればまた意味のないものへと逆戻りすることになるのである。モノたちはそれを拒む、役目のないものはすでにものですらないのかもしれない。と、今自分たちの存在意義を証明するためには進むしかないのだ。止まらない、止まってはならない。だから、足下にいるあの人間どもを排除しなければならない。


  リアは巨人の前に立ち塞がった。巨人の圧倒的な力に正面から向かっても勝てないことはわかっていた。諦めることを決して考えなかったわけではない。


 しかし希望はあると手を差し伸べられたのである。それを拒む理由はない、明日を望むなら、今日ここで巨人に立ち向かうしかないのだ。諦めない、諦めてはならない。なぜなら、聖騎士リア・グリンデルはその背中(うしろ)にいる人々に笑って生きてもらいたいからだ。


「かかってきなさい、聖騎士の名にかけてあなたを止めてみせるわ」


 リアの体力はすでに限界に達していた。いたはずだった。決意はときに人を強くする。リアは絶望から這い上がりその身を成長させていた。


「綺麗事でもいい、ここから先は誰1人殺させやしないわ」


 巨人がコブシを振り下ろす。まるで隕石が落下しているかのようなエネルギーを持つコブシはリアに向かってくる。


 当たれば死ぬかもしれないが避ける気は無い、リアは魔力全開全身全霊全力を込める。高濃度の魔力を帯び剣が輝きを増す。この一撃を防ぐことだけを考える。


 そしてコブシと衝突する。巨大な力がぶつかり合い、ビリビリと大気が揺れる。


 全身の筋肉が悲鳴をあげている。魔力欠乏によって視界が血でにじむ、鼻血も出ていた。それでも無理矢理に力を引き出す。一滴でも残せば後悔することになるだろうから、全てを絞り出す


「オオオオラァ!!」


 巨人のコブシから腕へ、腕から肩へとぶつかり合ったエネルギーが流れ、巨人の半身を破壊する。巨人は驚いた様子を見せ、後ずさる。


 リアは膝をついた


(全力を尽くしても腕一本を破壊するのがやっと、痛い、腕が折れた?・・・いやまだ動く。足は腱が切れてる・・・でもまだやれる!)


 ふたたび剣を握りしめる。魔力による強化はもう解除されていた。足を引きずって巨人に近づこうとする。


 巨人も動きだしその足でリアを踏みつぶそうとする。ズン、と地響きが起こりリアのいた場所にクレーターができる。今のリアでは到底避けることのできない攻撃ではあったがリアの命が断ち切られることはなくリア自身も死ぬことはないと分かっていた。信じていたから。


「リア、あまり無茶をしないで」


「助かったわ、来てくれてありがとう」


 リアを助けたのは守護騎士の1人サーシャだった。


「動かないで、今傷を直してあげるから」


 リアの傷を癒したのは守護騎士のエルマだった。


「早くしてくれ!踏み潰されちまうよ!」


 その間、巨人の気をひいているのはティム、、、騎士団の皆だった。


 リアは分かっていた。1人で戦ってはいない。かつて自分は誰にも傷ついて欲しくなくて騎士である彼らすらも守ろうとしていた。間違っていたとは言わないが、彼らも私を守ろうとしてくれていたのだ。それを受け入れてこなかった。


 でも今は違う、1人では止められなくても仲間とならこの巨人を止めることができるかもしれない。傷が癒えたらまだ戦える、守れる。


 そしてリアは改めて口にする


「私たち守護騎士団でこの国を守ってみせる!!」


 団員たちはその言葉を待っていたかのように笑って答える。


「「「おう!!」」」


 圧倒的な力の差がまるで嘘であるかのように彼らは勝利という希望に満ち溢れていた。 

読んでくださった方ありがとうございます。作者のカワノタミです。今回の話は、、、、

特にないです。さて次回の話は「ボキャ貧は小説の大敵」です。また読んでくださいね

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