ちょコント『風神雷神』(「アートの借景」企画)
平和な教室の片隅に忍び寄る影・・・
「何書いてるの?」
「あっ、ノート返してよー。」
「ほぇ?、ちょコント『風神雷神』」
「きゃー。」
◇うちのかみさんがね◇
「風神の奥さん怖いらしいね?」
「ほんと、風当たりがきつくって。こないだも、こんなこと言われたよ。」
「なんて?」
「もっと率先して動きなさい、あなた動かないと空気じゃない。」
「奥さん、天さいか!」
「雷神の奥さんは、どうなの?」
「うちも、結構きついよ。」
「ほう。」
「かみなり様も地に落ちたものねって。」
「もう忘れられないね。」
ふむ。
「コレ、”山の神”が一番怖いって言うんでしょ?」
「なんでわかったの!」
「いやむしろ、落ちを聞いたとしても、普通の人は、意味がわからないと思うよ。」
「うーむ、ほんとは、最後の落ちで、晴れ間をのぞかせるような感じがいいんだけど。」
「風神と雷神は、兄弟なの?」
「どうだろう、なんで?」
「兄弟なら、お母さんは、二児を生んでるね。」
「おおっ、きれいに虹をかけたね、屈折してるのに。」
「よし、血の雨だ。」
「暗雲、垂れこめてるよ!」
「大丈夫、これは晴らさずおくものか。」
「ちゃん、ちゃ・・・きゃああ。」
風神雷神図屏風 俵屋宗達 江戸時代(17世紀)
ほ、ほんとに、ちょコントを載せちゃいましたよ。
これでいいんですよね、ね?