2/2
秋祭り
世間は秋祭り。
長らく住んではいるが、組織に入っていない自分はまたも傍観者。
遠くで囃子が聴こえる。
とともに、寂しさを感じる。
人が、人と合わさって仲間となる。
そのなかには入れない自分は、こんな時期は寂しさが積もる。
と、同時に、気楽な付き合いしかして来なかった自分に対して後悔もする。
育ってきた家庭環境もある。
賃貸の新興住宅地で育ち、それなりに仲間もいた。
時がたち、親たちも終の住処へ移り、皆がそれぞれ
の場所を見つけ去っていった。
たまに会う友人とも、なんだろう、違和感。
心から、お腹の中から笑ったのはいつが最後
だろう。
自分はどこか欠陥があるのだろう。
皆誰かと繋がって、絆を紡いでいく。
自分にはそれが出来ていない。
もう出来ないのかもしれない。
明日の予定が入っても、それは永遠には続かない。
欲しい、永遠に続く絆が。
腹の底から笑える日々が。