表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/17

<猛獣>のカケラ



「遅かったですね」


サキはキランへと笑いかける。

キランはそんなサキに一瞬不気味さを覚えるも、サキの近くにいるカリナとカユウに目を移す。


「こっちに来い!カリナ、カユウ!そいつから離れろ!」


2人はよく分からなそうにしていたが父親の言葉に反応し、駆け寄ろうとした。

が、その瞬間、


ガッ———


「…駄目だ」

「…ぇ?」


サキは2人の腕を掴むと自分側に引き寄せた。

そんなサキの行動にキランは段々と慌て始める。


「では、この2人のどちらか一人返してあげましょう。と言われた場合、貴方はどちらを選びますか?」

「…何が、言いたい」

「そのままです。仕掛けもこの質問への意図も何もありません」

「信じられるか…!」

「答えて下さい、キラン様。どちらですか?」


サキの目は真剣そのもので、仕掛けもなく意図もない、の言葉に嘘はないようだった。


「………もちろん、ふた」

「二人共、なんて答えは無しですよ」

「っ…」

「それじゃあ答えになってないでしょう」

「……」

「さぁ。カユウか…カリナか」


キランはその質問をなげかてくるサキの表情に息を呑んだ。

満月の光に照らされて、まるで別人のような恐ろしい表情をしているのだ。

一言で表すなら…蛇、という言葉が合うだろう。

他にも、獲物を仕留める直前の猛獣…か。

どれにしても、キランは恐怖心を消せないでいた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ