27話 シューク様の背中
シューク様の裸になった背中には、多少減り、若干色が薄くなったとは言っても、つる草の黒い呪いの文様が、まだびっしりと、そして色濃く残っている。
私は聖女の白い制服を脱ぎ、シュミーズも脱いで、ベッドに上がった。
これからすることは、背中と背中を合わせることなのだけれど、さて、どうしたものかと考えた。
今まで癒す対象は目の前にあったから、背中の後ろにあるなんて、初めてのことでやりにくい。
「では、失礼します」
私は、ドロワーズを穿いた足を広げて、後ろ向きにシューク様の腰をまたいだ。
それから腰を沈めてぺたんと座ったのだけれど、王族のお尻の上に座るなんて、不敬以外の何ものでもないんだろうな……などと、しょうもないことを考えてしまった。
そしてゆっくりと身体を倒して背中と背中を密着させた。
「今から治療を始めます」
普段の癒しの治療なら、対象に手をかざすか、直接触るのだけれど、今回はどちらもできなくて、手のやり場に困ってしまった。
だから私は胸の上で指を組み、念じることにした。
治れ治れ治れ……シューク様の竜の呪いを消して!
私の背中がぽうっと熱くなり、神聖力が背中からシューク様の背中へと流れていく。
治れ治れ治れ……竜の呪いよ、早く消えなさい!
神聖力の流れの動きや量を感じることができるようになった私は、自分の身体にどれくらいの神聖力が残っているのかも、わかるようになっていた。
大量の神聖力をシューク様に注ぎ続けて、もう残りわずか……。
このままでは枯渇する……
お願いだから、早く終わって……
私は最後の神聖力を注ぎ込んだ……。
残念なことに、私は治療の終わりを告げられぬまま、意識を手放した。
俺は、仕事が終わってから、頭の中はエクレーヌのことばかり考えていた。
今夜エクレーヌが来る。
前回は苦痛に苦しみ、とても正気ではなく、彼女が癒しの治療をしてくれていても、それを見ることができなかった。
だが、今回は違う。
最初から最後まで、正気の俺のままで彼女を見ていることができるのだ。
寝着に着替えてベッドに座り、俺は今か今かとエクレーヌを待った。
これから過ごす二人の夜を想像していると、顔が熱くなってくる。
時間通りに彼女が来た。
すぐにでも抱きしめて唇を奪いたかったが、俺は我慢した。
彼女は治療のために来たのであって、俺との行為が目的で来たわけではないのだから……。
「それでは、シューク様、背中の癒しの治療を始めましょう」
エクレーヌの可愛いらしい声が、これは治療なのだと告げる。
俺の胸にグサッと刺さる言葉ではあったが、俺は言われた通りに背中を出して、ベッドでうつ伏せになった。
そして、ちらりとエクレーヌを盗み見る。
彼女は真剣な顔で聖女の制服を脱ぎ、シュミーズも脱いだ。
前に見た時も思ったが、彼女の胸のふくらみはとても形が良い。
柔らかいのに張りと適度な弾力があって、それにとても敏感だ。
ああ、もう一度、そのふくらみにむしゃぶりつきたい。
舐め回して、あなたを感じさせたい……。




