24話 資格
「私にいろいろしてくれたのは……、仮説を実証するためだったのですね……」
そう口にする自分が悲しくなって、私は涙を一粒零してしまった。
泣くつもりなんてなかったのに……。
「あっ、すまなかった。あなたを傷つけることを言ってしまったようだ。それも確かめたかったことではあるが、俺はあなたに悦んでもらいたかったのだ。それはわかってくれ……」
シューク様は、言い訳も優しい。
「私の神聖力が強くなるってわかって、良かったです」
私は無理して笑顔でそう言った。
窓を見ると、カーテンの隙間からうっすらと朝日が差し込んできた。
もう、夜明けだ。
「私はいったん家に戻ります」
「エクレーヌ、ここから神殿に行っても良いのではないか?」
「いえ、着替えも必要ですし……。シューク様はここにいてくださいね」
私はシュミーズとドレスを着ると、部屋を出てドアを閉めた。
隣の部屋には、フリュイ様がソファに座って待っていた。
「殿下はどうなりましたか?」
防音魔法のかかった部屋の中で、何が行われていたのか、フリュイ様は知らない。
「お腹と胸の呪いの文様は消すことができました」
「良かった……。聖女様、本当にありがとうございます。馬車までご案内いたします」
私は白いマントを羽織り、クリード様に変装してから部屋を出た。
王宮を出た後は、誰もいないのを確認してからマントを外し、エクレーヌとなって馬車に乗った。
俺は、エクレーヌを抱いた。
触りたいと思っていたエクレーヌの白くやわらかな胸のふくらみを、この手で包み込み、口づけを落とした。
彼女の敏感な胸の頂も、刺激を与える度にビクッと反応する身体も、甘い吐息も、抑えられずに漏れ出る喘ぎ声も・・・、ああ、彼女の何もかもが、俺の心を熱くする。
俺の手が、口が、指が、彼女の官能の蓋をこじ開けていると思うと、嬉しくてたまらない。
もっともっと、彼女の喘ぎ声を聞きたい。
エクレーヌ、あなたは知っているだろうか……?
あなたが艶めかしい声を上げる度に、身体を震わせるたびに、俺の俺自身が強く猛り立っていたことを……。
何度もあなたの最期の一枚をはぎ取って、俺自身をあなたの身体の中に埋もれさせたいと思った。
だが、あなたは他の男を愛している。
俺には、あなたの純潔を散らす資格はないのだと、何度も何度も自分に言い聞かせたのだ。
この涙ぐましい忍耐を、あなたの優しい手で撫でてもらって慰めてもらえたら……。
俺の指で絶頂を迎えてくれたから、今日はこれで満足しようと思ったのだ。
だが……、
ああ、俺は調子に乗って、あなたを泣かせてしまった。
あなたが俺の手で、感じれば感じるほど神聖力が強くなる、それがとてつもなく嬉しかっただけなのだが、俺の言い方が悪くて、あなたを傷つけてしまった……。
エクレーヌ、もう一度あなたに会って謝りたい。
どうか俺を許してくれ……。




