表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔食晩餐〜最弱スキル食材鑑定でダンジョンサバイバル〜  作者: 猫屋犬彦
序章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/158

第79話 引っ付き虫リコ

(*´ω`*)本番へ向けて着々と準備は進めてますん。モンスター食での魔力回復、自己治癒強化、感知能力底上げ、暗視効果。後何が要るかな?

「プリムって呼んで」

「プリム」

「可愛いって言って」

「可愛いよプリム」

「愛してるって言って」

「愛してるプリム」

(なんかちょっと面倒臭いな)

「もぉ〜本当にぃ?」


 行為其の物よりも、プリメリアは愛を囁かれる事にハマっていた。クートとしては一通りプリメリアから得られるスキルは獲得済みなのでもうほとんど用無しなのだが。


(でも抱くと得られる魔力が段違いだ。ショコラの魔力ともまた味が違う)


 各属性への耐性は兎も角、行為に依りクートの魔力量が上がっている。そしてプリメリア自体はクートに愛されている自覚が芽生え、加速し肥大化する自己肯定感で魔力が増幅されていた。此れは此れで才能であった。怒りや憎しみ等の負の感情でしか成長出来ない者も居る。しかしプリメリアは愛されている自覚と充実感、幸福感で魔力が増大し成長するタイプだったのだ。家庭環境が彼女の才を狭めていた事に成る。クートはクートで他者への劣等感や力への飢えや渇望で成長するタイプなので、全く別である。だからこそ相性も其れなりに良いのかも知れないが。


(後は顔かな?顔が⋯)

「可愛いよプリム」

「好きっ!大好きっ!」


 そんな感じでオーガの魔石の心臓だけでなく、貴族令嬢の心も頂いてしまうクートであった。


「クー兄⋯」

「あの阿呆⋯好きにして良いとは言ったが⋯勝手にダンジョン潜る奴が居るかっ!?」


 一方其の頃、魔法士ギルドに戻って来ていたフラッペは、受付の男性から手渡された書類を読んで憤慨していた。殴り書きで必要書類に記入する。


「私有地内ダンジョン〜?またニッチな所を⋯」


 フラッペは半べそになったリコにケーキをたくさん食べさせてなんとか誤魔化す。結局夜まで待ってもクートが帰って来ないのでリコをレンダの宿まで送り届けるフラッペであった。


「クート様、また来て下さいね」

「ああ、愛してるよプリム。ちゅっ」

「あんっ⋯キスなら唇に⋯」


 胸の歯型にキスをされ唇を尖らすプリメリア。


「んっ―――」


 シーツで体を覆ったプリメリアの唇にキスをしてやり、クートは部屋を出る。もう朝である。結局夜通しプリメリアと過ごしたクート。処女で純情だったプリメリアは完全にクートの女に成っていた。


「役に立つ女は好きだ。まだ使えるじゃん」


 クートはピロートークでプリメリアから魔法力学の基礎を教えて貰っていた。難しい言い回しや理論等は今一理解し切れない部分は有った。だが肝と云うか、感覚的な部分は教えて貰えた。少し各属性への適性は上がった気はする。照明の魔法も少し安定して出せる様に成った。プリメリア的には知っている知識を披露するだけだったが、熱心に聞くクートに自分が役立ってる自覚が出て気持ち良く成れた。


(ま、虫食い状態の知識は書物やフラッぺに埋めて貰おう)


 筆記試験がどんな物かは解らないが、其処まで難しくは有るまい。


「どうも」

「あ、あの、此れを⋯」


 プリメリアの部屋の前に居た年配のメイドが、困った様に怯えながら訴えて来る。昨日、家令がクートに投げ付けられたオーガの生首が其のままだ。家令はメイドに片付ける様に命じたが、皆怯えて誰も片付け様とはしなかったのだ。


「要らない?」

「要らないですっ!」

「解った⋯ました。お邪魔しました」


 クートはオーガの生首を担ぎ、ペコリとお辞儀をしてプリメリアの屋敷を後にする。年配のメイド⋯屋敷のメイド長は急いでプリメリアの部屋に入る。


「御嬢様」

「あら?湯浴みの支度をお願い出来る?」


 幸せそうに笑うプリメリアを見て心を痛めるメイド長。


「此方を」

「なぁに?」


 メイド長が差し出して来る小瓶を見て不思議そうにするプリメリア。


「御嬢様の為の物です」

「ふーん」


 プリメリアが其の小瓶を受け取る。そして―――


「避妊薬とかかしら?」

「っ!?」


 小瓶が一瞬で燃え上がる。陶器の小瓶は熱で変形し砕け散る。


「湯浴みはもう良いわ。もう少し寝るから。クート様にたくさん愛されて疲れちゃった。もぉ彼ったら甘えん坊なの」


 染み一つ無い白い素肌に残る、胸や首筋に出来た歯型を愛おしげに撫でる。彼が遺した彼の爪痕。此れで自分は彼の所有物。彼の女なのだ。


「お、御嬢様っ!―――きゃぁっ!?」


 メイド長の体が浮き上がる。そして其のまま扉へと急加速。あわやぶつかるかと思いきや扉が開き、メイド長は廊下に転がる。そして扉は再びガチャリと閉まる。更に扉の前には石の壁が具現化していく。ビキビキと石が生み出されて行く光景は現実感が無い。


「ま、魔法っ!?」


 プリメリア御嬢様が魔法士ギルド附属魔法科分校に通っている事は知っている。風の刃でモンスターを狩っている事も知っている。しかし、此れ程の使い手だったのだろうか?


「おっ!御嬢様っ!お願いしますっ!開けて下さいっ!」


 親からの愛情が不足気味なのは哀れではあると思ってはいたが、仕事は仕事。婚前交渉は防げなかった。ならば其の先、未婚のまま妊娠する事だけは防がなければならない。プリメリアはもう月の物が始まっているからだ。彼女は家令と違い職務に対し不正を行ってはいなかったが、プリメリア御嬢様に男が出来たのは失態だ。彼女の教育や管理が不十分だった事を意味する。其れだけでも首が飛ぶ。子供まで出来たと成ったら物理的に首が飛ぶ。


「おはよう」

「此の阿呆」

「痛っ」

「キュートく〜⋯んくんくんくん⋯女の匂いがしゅる」

「ぐええ、絞ま、絞ま⋯る」


 キスマークを首筋に付けたクートが魔法士ギルドに帰還すると、フラッペには杖で頭を小突かれ、ショコラには万力の様な力で抱き締められる。


(ショコラの胸の中で死ぬなら本望かも⋯)


 顔が胸に埋まりガチで窒息しかけるが、夢も野望も手離して甘い死を選んでしまいそうに成る。ペッタンコからの大爆乳の落差が酷い。


(おっぱい怖い)


 其のままショコラの自宅に連行され匂いを上書きされてしまう。散々搾り取られて夕方頃に解放されるクート。ちなみにオーガの生首は魔法士ギルドが買い取ってくれた。


(防御結界魔法の適性はまた上がったかな?)


 取り敢えずレンダの宿に帰ったクートは、リコと三日程ベッタリ過ごした。


「クー兄、クー兄」

「何だリコ」

「クー兄」

「はいはい」


 引っ付き虫に成ってしまったリコに苦笑するクート。背中にリコを張り付けたままレンダの宿の手伝いをする。


「クート」

「よ」

「大丈夫?」

「何が?」

「がるるるる」

「リコ、ステイ」

「リコ、何で私達に威嚇するのかな?」

「リコ、其れは妹分として?女として?」

「二人共落ち着き給え」

「クートは黙ってて」


 レナやルカも会いには来たが、リコがベッドまで一緒の為、甘い雰囲気に成る事も、魔法士に成った経緯を聞く事も出来なかったのであった。

(*´ω`*)ちょっと目を離した隙に貴族令嬢を落とすクート氏。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ