第80話 冒険者プリム誕生⋯?
(*´ω`*)プリムは外付けバッテリーみたいな感じですね。ユニットとしてはクートと一緒に寝ると魔力が回復して六属性の適性も上がります。ルカとかは一緒に寝ても魔力回復が少なく、弓適性上がってもクートは活用しないので人気が低いキャラに成りますね。
三日程リコの好きな様にさせていると、彼女は落ち着き普通に戻った。レンダ母さんから、クートはお客さんだし冒険者なのだから、長期間不在に成るのは仕方無い事なのだと滾々と説教されていたのが大きいだろう。しかしそんな母に対し涙目で頬を膨らませるリコ。仕方無くレンダが駄目押しをする。
「クー坊を父親代わりにするんだったら、あたしがクー坊と結婚して本当の親子に成っちまうが其れで良いかい?」
「え?えぇー?」
「そっ!それはダメぇっ!」
「良い女なら男を笑顔で送り出して黙って待つもんだ。居なくなるたんびに我儘言ってると、その内捨てられるよ?」
「⋯ぅん、わかっ⋯た」
不承不承納得するリコを見て苦笑いするクート。確かにクートがリコに甘いのは完全に子供扱いしてるからだ。もしも女扱いするんだったら―――
(スキル優先。抱いてメリットが有るなら長続きするかもな)
リコを可愛がるのは、守備範囲外だからこその甘さであった。リコがもう少し成長したら関係性も変わるかも知れない。
「クート様っ!」
「プリム」
魔法士ギルドへ行くとプリメリアが待ち構えていた。
(プリメリアは美味しい)
抱けば六属性の耐性が上がる。コスパの良い女である。只今回は勉強に来ただけなので艶っぽい展開は無い。前回行きそびれた図書室で二人で勉強する。
「此れなら筆記試験も大丈夫かな」
「はい。クート様は覚えが良いですもの」
「プリメリアの教え方も凄く解り易いよ。プリメリアは何で未だ初級魔法士なの?」
「魔法科分校の生徒は初級止まりですの。もしも上を目指すなら正式に魔法士ギルドに入らなければ」
そんな事は入校時に説明を受けていた。百も承知な事であるのに不満を感じていたのは我儘だったのだと己を省みる。
「大丈夫だと思うけどな」
「クート様?何処へ行かれますの?きゃっ」
プリメリアを連れて冒険者ギルドへ向かうクート。貧乏性なクートは馬車を使うと云う発想が無い。プリメリアをお姫様抱っこして、走る。魔法士ギルドに来た時も走って来ていた。町中を馬車移動するのは貴族を始め、懐に余裕の有る者達だけだ。クートの様に日銭を稼ぐ冒険者等は基本的に歩いて移動する。
「よぉ、色男。今度はまた違う可愛い子ちゃん連れて来たな?」
冒険者ギルド支部に着くと、受付カウンターに居た支部長が揶揄する様に笑う。
「支部長が受付やってるんです?」
トロネやカヤルが見当たらない。昼休憩と云う訳でもないだろう。
「誰かさんの所為でな。人手不足なんだよ」
「大変ですね」
「⋯⋯⋯⋯⋯まぁ良いけどよ」
チラリと横を見ると見掛けない女生が居た。受付嬢の制服を着てるが―――
(此の人、強いぞ)
冒険者と言われた方が納得する。クートと目が合うと軽く会釈して来た。クートも会釈を返す。其のまま話し掛けようとしたらプリメリアに腕を抓られた。
「クート様?」
プリメリアの顔がプクーッと膨らんでいる。其の受付嬢はスタイルが良く、特に体の一部がボリュームたっぷりだった。つるーんのぺたーんなプリメリアが怒に成るには十分なナイスバディである。
「うちの秘密兵器にも色目使ってんじゃねぇよ此のエロガキ」
支部長の茶々も入り話し掛けるタイミングを逃す。向こうは向こうで違う冒険者の対応をしており忙しそうだ。またの機会に話し掛ければ良いだろう。
「まぁまぁ、今日は良い話を持って来たんだ」
「此れは―――此の大きさ、Dランクの魔石か?」
プリメリアの家の私有地内ダンジョンで倒したオーガの魔石である。
「オーガですよ」
「マジか。てか初級魔法士にも成ったんだよな?もうお前実質Dランクだろ」
(Dランクモンスターなら六対一で勝ったんだよな。秘匿されてる魔法士ギルド管理下ダンジョンでの戦果だから報告出来ないけど)
「ほらよ。少し色付けてやる。此れで彼女と美味い物でも食いな」
「どうも有り難う御座います」
魔石の査定が完了し、魔石の料金を受け取るクート。魔法士ギルド管理下ダンジョンで獲得した魔石は魔法士ギルドの貸金庫に預けてある。魔法士ギルドで換金しても良いし、自分で魔術式の実験に使っても良いだろう。
「あ、此方はプリメリア。初級魔法士だよ」
「プリメリアと申します。魔法士ギルド附属魔法科分校生ですの」
「此れは此れは御丁寧に。私は此の町の冒険者ギルド支部を預かる支部長で―――」
支部長が居住まいを正し自己紹介をする。そしてクートを手招きし耳打ちする。
「⋯おい、魔法科分校って事は御貴族様じゃねぇかよ?―――待てよ?プリメリア?領主様の娘さんの?」
「私は分家筋の者です。余り畏まらなくて大丈夫ですわ」
「此れはお気遣い頂き恐縮です」
「プリメリアを冒険者にしてあげて」
「えっ!?」
「は!?いや、お前なぁ⋯」
何も言われず連れて来られたプリメリアが戸惑い支部長も驚く。貴族令嬢と云う立場に息苦しさは感じていたが、冒険者に成る気等はサラサラ無かった。しかし愛し合うクートの選択だ。きっと深い考えが有るのだろう。
「馬鹿お前。親御さんに言ってないだろ。しかも未成年じゃねぇかよ」
そう言いつつも支部長が思案する。
「くそ。特別枠か―――」
「特別枠?」
こう云う時の抜け穴も無くは無い。普通の受付嬢だったら困ってしまうか、マニュアル通り断るしかなかったろう。
「獣人て居るだろ?此処ら辺じゃあんま見掛けないけどよ。あいつ等って成長早いんだよ。十歳ぐらいで十五歳ぐらいの体になって、子供も産めたりする。種族によっちゃ成人認定が九歳とか八歳とかだったりする」
「ふーん?」
「此処まで言ってピンと来ないのかよ。お前も一応入会時に読んだ筈だぞ?サインもしただろ?」
「あんま覚えてにゃい」
「ったく。仕方無ぇな⋯」
支部長は溜め息を吐き出し頭を掻きながら説明をしてやる。女にだらしないが彼は面倒見が良いと評判である。子持ちパートの受付嬢へも理解が有る。女にだらしないだけで有能なのだ。
「成る程、つまり―――」
冒険者ギルドの入会条件は基本的には十五歳以上の成人であり、犯罪歴の無い者。規則通りならプリメリアや、成人済みでも十五歳未満の獣人とかは加入出来ない。
「冒険者ギルド入会特例措置⋯を使うと」
「そうだ」
本来ならば獣人等の、十五歳未満で成人扱いと成る種族への緩和措置であるが、其れを応用して才能の有る未成年を囲い込む制度だ。ギルド支部長クラスの職員の推薦や、実力の有る冒険者の後見人が必要と成る等、クリアせねばならない条件が幾つか有る。だが無理を通してでも確保しておきたい人材が居る場合、全てを無視して仮入会させる。其の後、対象が成人したと同時に正式な冒険者として認められる。其れまでは適性ランク相当の冒険者見習いと云う扱いに成る。
「だからそう云う、種族的に人間の成人年齢が当て嵌まらない十五歳未満の奴でも、冒険者として受け入れんのさ」
「プリメリアは人間だけど」
「未成年の御貴族様が冒険者に成るのは実は偶に有る。腕試しとか、まぁ色々な⋯」
大人の事情と云う奴である。しかし原則的に認められないので、仮入会と云う事で手を打って貰うのだ。
(*´ω`*)弓が決して弱いとかじゃないんですけど、クートとの相性が微妙です。クートは魔力放出が苦手なので。




