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魔食晩餐〜最弱スキル食材鑑定でダンジョンサバイバル〜  作者: 猫屋犬彦
序章

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第20話

(*´ω`*)セッセッセ〜ッのおセッセッセッ〜

 そうして夜が明けた早朝。朝日を浴びる二人は裸体だった。申し訳程度に衣服を被っている。まだ暖かい時期だったので夜通し裸でもまぁ大丈夫だった。激しい運動を行っていたので体が十分暖まったと云うのも、ある。


「どうして」

「何かごめん」


 クートの胸に顔を埋めながらハーニャが呟きクートが謝罪する。事後の甘いピロートークと云う訳ではない。ハーニャは恥ずかしさから顔を合わせられなくなっているだけだ。

 クートはクートでどうしてこうなったのか皆目見当も付かずに内心首を傾げていた。


(恥ずかしくて死にそう)

(スッキリしたし、まいっか)


 ハーニャは激しく落ち込み、クートは余り気にしない事にした。

 昨日の昼間、サハギンを殺して血に飢えてしまったクートだったが、なんだか良く解らない内にハーニャと寝てしまった。お陰で衝動は治まった。


(気持ち良かったな)


 ハーニャはベテラン冒険者らしく、ルカやシャロンよりも体力が有った。結構激しめにしても応えてくれた。何度か押し倒され主導権を握られもした。


「可愛かったよ、ハーニャ」

「うるさいばかぁ」


 髪を撫でると更に顔を押し付けて来るハーニャ。

 明らかに自分の作ったスープが原因なのでやや気不味いクート。

 しかしハーニャの方も頭を抱えていた。


(カヤルになんて言おう⋯)


 てゆーか言えない。

 謎の存在に尾行を咎められてクートの目の前に蹴り出された。

 食事を御馳走になった。

 其処までは良い。

 しかし、スープを飲んだ辺りでおかしくなってしまった。媚薬⋯なのだろう。媚薬効果の有る野草の混入に依りこんな事になってしまった。


(アレは、クートをどうしたいのか)


 しかし疑問は残る。気になる異性ならば他の女が近寄る事等気に入らない筈だ。クートに自分を抱かせた理由が解らない。


「私は生贄にされたのか、な⋯」


 ストンと腑に落ちる。ゾッともするが⋯『そら、喰らわれて来い』⋯がもしも性的な意味でなく、食的な意味だとしたら―――?


(⋯クートに、食い殺されて、た?まさか、ね⋯)


 思い当たる理由はいくつか有る。今までの行為とは違うプレイとゆーか⋯行動をお互いにしていた。

 正に喰らい合う様な、貪り合う様な営みだった。

 ⋯実際ハーニャの思い付きは当たらずとも遠からず、であった訳だが⋯⋯⋯


「ええ、其処まで言う?えと、素敵だったよ?可愛かったし」

  

 ハーニャの独り言を聞き咎めたクートが弁明して来る。ハーニャは年下の男の子に良い様にされた気恥ずかしさで反撃する。


「生意気」

「痛い」


 クートの鼻を抓るハーニャ。

 十は離れてる小僧に好きに抱かれてしまった。不覚にも程が有る。

 しかしそれはそれとして―――


「まぁ⋯悪くなかった、よ」


 若さ故にテクニックも無いし愛を囁いたりのムード作りも無かった。只々女としての肉体のみを求められた。それは暫く男の居なかったハーニャからすると、刺激的で鮮烈な行為となった。

 只ちょっと⋯


「痛っ」

「ごめん⋯こんなつもりは⋯なかったんだけど」

「いいよ、別に。綺麗な体って訳じゃないし⋯お互い様だし」


 首や胸に付いた歯形が痛む。血も滲んでいる。勿論クートに付けられたものだ。此れがハーニャが疑念を抱いた元である。


「たくさん噛んでくれたよね」

「ごめん」


 本当に歯形が体中に付いている。バックでされた時にお尻や背中も噛み付かれた。


「君は猫なのかな?」


 猫は行為中に噛み付くらしい。


「にゃーん」

「可愛くしても駄目」


 生々しいが本当に噛み切られた訳ではない。ハーニャも冒険者だ。古傷は山程有る。それにハーニャも興奮していたのかクートの首筋や胸板に歯型を付けてしまった。お相子である。


「ペロッ」

「ちょっと」


 お詫びに傷を舐めて来るクート。


「あんっ⋯コ、コラっ!?」


 クートは歯形から滲む血をペロペロと舐め取る。


「やめ、やめて。やめなさ⋯いっ!?」


 胸に顔を寄せて来るクートを掌で押し退けようとするが、彼に舐められる度にビクンビクンと体が反応して腕に力が入らない。クートの舌は歯形だけでなく先端の敏感な部分をも愛撫して来る。更には腕や足、太腿の内側、お腹にお尻に背中等、歯型をなぞって全身をペロペロされる。敏感肌なハーニャとしては堪らない。


「ん⋯ハーニャは綺麗だよ。ちゅっ」

「やめ⋯駄目だから⋯やめ⋯もぉ、お返しっ!ちゅっ!れろっ―――」


 ハーニャも遣り返す。クートの首筋の歯型に舌を這わせ甘噛みする。自分の男だとマーキングする。謎の存在も怖いしカヤルとの事も頭に有る。けれどももう止まらない。もっと欲しい。もっと喰らいたい。もっと喰らわれたい。


(あぁ、もぉ、どーでもいっか)


 まだあの変なスープの効果が続いているのだ。きっとそうだ。熱に浮かされた様にふわふわする。避妊薬も今は無いのに―――もっと愛し合いたくなる。

 カヤルの想いとか、あの謎の存在の思惑とかどうでも良くなる。クートともっと貪り合いたい。


「んっ!?」

「んんんっ!」


 どちらからとも無くお互いに唇を貪る。

 掌を合わせ体を重ねる。

 

「―――――ふん⋯業腹だがの。思うまま喰らうが良い。小僧」


 朝っぱらから再び激しく求め合う二人を見つめる者が居る。


「下賤の女が。精々糧に成れ」


 何者かの声が何処からともなく響いて来る。しかし行為に夢中になってしまった二人には、まるで聴こえてはいなかった。

(*´ω`*)セイッ!

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