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【揺花草子。】(日刊版:2025年)  作者: 篠木雪平
2025年01月
7/252

【揺花草子。】[#4729] 季節を感じて生きる。

Bさん「阿部さん今朝はおかゆは食べてきましたか。」

Aさん「・・・いや・・・食べてないですね・・・。」

Cさん「それはいけないわね。

    阿部さんは今夜からインフル・風邪・肺炎・食中毒・肝硬変など

    数々の病気に罹ってこの1年はずっと欠席已む無しの情勢ね。」

Aさん「七草粥食べないだけでそんなに酷いペナルティ受けますか?

    あと肝硬変だけちょっと図抜けてクリティカルですね?」

Bさん「今日1月7日はご存知七草粥を食べる習わしと決まっています。

    七草粥はこの一年の無病息災を願って頂くもので、

    以前もお話した通り前の日つまり6日の夜に仕込みをして

    次の日の朝に食べるのが正しいとされているよ。」

Aさん「そうだね、前にそんな話してたね。

    だからお昼ごはんとか晩ごはんにお粥を食べるのは違うって話だよね。」

Cさん「その通りね。

    まあ言っても節分に太巻きを食べると言う

    由来不明の謎の風習よりかは幾分良いけどね。」

Aさん「貴方がたほんと恵方巻きの風習嫌いですね。

    何ですか恵方巻きに親を殺されでもしたんですか?」

Bさん「とにかく七草粥。

    何で1月7日だか分かる?」

Aさん「えっ。何でって言われると・・・。

    お正月明けの一段落のタイミングだからとか・・・?」

Cさん「確かにゆのっちはリセットごはんと言う呼び方をしていたし

    そう言う意図はあるにはあるでしょうけど、

    それだけが理由なのだとしたら別に7日でなくても良くないって

    話になると思わない?

    6日とか8日でも、つまり1月上旬の終わりの方のどこかみたいな

    幅のある日付指定がされても良いはずじゃない。」

Aさん「おっおぉ・・・なるほど・・・それは確かに。

    そしてゆのっちの話はちょっともうだいぶ懐かしいですね。」

Bさん「あのね、1月7日は五節句の1つである『人日』の節句なの。」

Aさん「あ、なるほど。そう言う後ろ盾があるんだね。」

Cさん「五節句って言うのはその名の通り5つあって、

    1月7日が『人日』、3月3日が『人巳』、5月5日がご存知『端午』、

    7月7日もご存知『七夕』、それに9月9日が『重陽』。

    1月はほんとは1日が適切なんだけど、

    1月1日は元日で別格だから7日が割り当てられたそうよ。」

Aさん「へえ・・・。」

Bさん「単純に区切りとなる節句は他にもあるんだけど、

    江戸幕府がこの5つの節句を公的な行事・祝日として定めた事から

    五節句として定着したそうです。」

Aさん「ほほう・・・江戸幕府が・・・。」

Cさん「ま、そんなわけで、1月7日の『人日の節句』に七草粥を食べるわけ。」

Aさん「ふむ。」


Bさん「前の日から1人日くらいかけて作るよ。」

Aさん「それはちょっと時間かけ過ぎでは?」


 『じんじつ』と読むそうです。

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