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【揺花草子。】(日刊版:2025年)  作者: 篠木雪平
2025年05月
135/335

【揺花草子。】[#4857] 大義を成す。

Bさん「阿部さんって特撮はどう?」

Aさん「どうって、好きかどうかって事?

    そんなに詳しいわけでも積極的に観るわけでもないけど、

    まあ嫌いなわけではないよ。」

Cさん「幼稚園児の頃あたりに

    『将来の夢は仮面ライダーです』みたいな

    ありがちな子供じゃなかったのかしら?」

Aさん「どうでしたかね・・・あんまり覚えていないです。」

Bさん「『将来の夢は JK の靴下です』って言ってたりしてた?」

Aさん「それは絶対してないけどね!!?

    そんな幼稚園児ちょっと業が深すぎだと思うけどね!!?」

Bさん「特撮と言えば日本映画のお家芸みたいなところがあるよね。

    怪獣映画とか変身ヒーローものとか。」

Aさん「そうだね。有名なシリーズが色々あるよね。」

Cさん「怪獣映画なんかは昔はアクターが着ぐるみを着て

    ミニチュアの街を蹂躙するみたいな撮影方法が多かったけど、

    ここ数10年はすっかり CG が定着したわね。」

Aさん「ですね。」

Bさん「一方ヒーロー戦隊ものはいまもスーツアクターが

    アクションを頑張るものが多いと思う。」

Aさん「そうだね。」

Cさん「そして戦隊ものと言えばチームなのもお約束よね。

    3人あるいは5人のチームで巨悪に立ち向かうみたいなのが

    昔から良くある典型的なフォーマットじゃないかしら。」

Aさん「確かにそう言うのが多いと思います。」

Bさん「キャラクターの違う複数人の主役格を用意する事で

    色んなニーズに応えていくと言う貪欲なアプローチだよね。」

Aさん「そう言う意図なの?」

Bさん「そう言う戦隊ものの類型としてご当地ヒーローなんかもあるよね。」

Aさん「特撮からは離れるけど、まあそうだね。」

Cさん「そう言うものの中には大ヒットして

    社会現象に至ったりするものもあるわ。」

Aさん「ええ。」

Bさん「そこでぼくら【揺花草子。】もこの低浮上を打破するために

    戦隊ものに打って出ようかと思い立ったよ。」

Aさん「だいぶ安直に酷い思い立ちをしたね?

    死臭しかしないんだけど?」


Bさん「その名も『ガチクズ戦隊阿部ンジャーズ』。」

Aさん「それで浮上のきっかけが掴めるとでも?」


 名前が酷すぎる。

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