【揺花草子。】[#4732] 起伏のない理由なら。
Bさん「引き続き年始の『ピタゴラスイッチ 特大号』で描かれた
『ビーだまビーすけ』シリーズ『EPISODE 4』の件。」
Aさん「ふむ。」
Cさん「昨日は物語の取っ掛かりとして、第三勢力の『トゲトゲ軍』が
あっさりとビーすけたち3兄弟の拉致を成功させ、
その一報を聞いて黒玉王子が飛び出したと言う話をしたわね。」
Aさん「そうでしたね。」
Bさん「寄る辺は違ってもある意味盟友であると信じるビーすけのピンチに
いても立ってもいられなくなった黒玉王子。
それに対して黒玉王は
『ビーすけなど我らには関係ない、好きにさせておけ』と
無関心を決め込み、ひとり飛び出した王子に対しては
『勝手にしろ』と言った感じで特段動く姿勢は見せませんでした。」
Aさん「ふむ・・・。」
Bさん「トゲトゲ軍の根城を目指して1人で進む王子。
深い谷に掛かる橋は崩れており、飛び越えるのは難しそうだった。」
Aさん「おぉ・・・。」
Cさん「ここで王子の心理描写よ。
『天国の母上、どうか僕に勇気を。』
王子はそう傍白する。
そして気合とともに谷を飛び越え、
トゲトゲ軍の根拠地へと続く道──とりも直さず装置のレールの上に
飛び乗るわけ。」
Aさん「んん。いよいよ装置のスタートと言うわけですね。」
Bさん「ここでちょっとストップ。」
Aさん「いきなり? 始まって10秒だよ?」
Cさん「『天国の母上、どうか僕に勇気を』と言う表現。
これはどう言うことかしら?」
Aさん「え、どう言うも何も・・・。
亡くなった母上に対して僕に勇気をくださいと
願いを掛けているって事じゃないですか?」
Bさん「それはもちろんそうなんだけど。
じゃあ阿部さん1つ前の『EPISODE 3』を思い出して欲しい。
どう言う内容だった?」
Aさん「え、だからビーすけと黒玉王子が谷底から帰還する際の冒険を
描いた内容だよね?」
Cさん「その通りね。
暗い谷底から切り立った影を登るとそこは黒玉軍の領地。
かすかな記憶を頼りに進み、ついに王子とビーすけは
黒玉王の陣地へと帰還を果たしたわけよね。
そしてそこには行方不明になった王子を深く案じ心配していた
黒玉王子の母上が待っていたわ。」
Aさん「ええ・・・。
・・・え、ああ、つまりこの頃は健在だった母上が
『EPISODE 4』では『天国の母上』、つまり既に亡くなっていると、
こう言う事だと言いたいって事ですか?」
Bさん「その通り!
つまり『EPISODE 3』と『EPISODE 4』の間で、
黒玉王子の母上が死去したと言う事実。
これは決して看過してはいけない重要な出来事だと思うのだよ。」
Aさん「んん・・・!」
Bさん「これは外伝エピソードへの期待が膨らむよね。」
Aさん「そう言う広げ方していくんだ!!?」
悲しい別れがあったに違いない。




