アン・シャーリー・カスバーートゥ!!
最近は、日本人が作った作品しか受け付けなくなってきているのだが、やはり創作の勉強のためと、今は「アンという名の少女」を観ている。
皆さんよくご存知だと思われるが、『赤毛のアン』原作のドラマで、その中でよく、マリラおばさん(孤児のアンを引き取った義母ーー物語の中核ーー)が、「アン! アン・シャーリー!! アン・シャーリー・カスバーート!」
と癇癪を起こすのである。
これが僕には、どうにも面白いし引っかかる。
自分なら、母親から「広一! 広一!! 久賀広一!」と怒られるわけだが、日本で苗字を正式に入れて子供を怒鳴る親は、いるのだろうか?
欧米の映画でよく見る気がするが、やはりあちらは、ファミリーネームに伝統を感じていて、より客観的に自己を見つめる意味でも、背筋を正すような意味合いがあるのかもしれない。
…しかしまあ、いちいちイライラしているマリラおばさんは時に鬱陶しくもあるのだが、たまに「ドラマを見なきゃなあ」と思い出して、「アン…!」と叫ぶシーンを思い出すと、おかしさがこみ上げてきてスルメのようにしばらく楽しめるのである。
…まあそれだけの話。(情けない)
あとは主人公の心友のダイアナが、キュート過ぎる所が見もののドラマだが(おっさんでもぐっと来る時がある)、その妹のミニーメイがこれまた「愛らしく鬱陶しい妹」の典型であり、いつか姉が少女の頭を叩かないだろうか、と楽しみにしているのだが、それをやってしまえばダイアナではなくなるので、今のところそのような演出はない。
いや、まあほんとにそれだけの話。